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〔7〕
「ここ、ここのアパート」
流川の背中をたたく。
二階建の古びた木造アパートの前で静夜は自転車を降りた。
「助かった…じゃあまた」
「……おぅ」
流川が立ち去ろうとした時
アパートの一室のドアがバタンと開いた。
静夜の部屋の隣のおばちゃんが血相を変えて飛び出して来る。
嫌な予感がした。
「どしたの…」
「大変だよ、あんたのとうさん!!
店の客、ぶん殴って今、警察に……」
「えっ………」
それからはもう、静夜の耳には何も入って来なかった。
(なんで……
なんで、とうさん…
あんなに約束したのに…
まただ、やっぱりまたおんなじだ
とうさんの……
とうさんの大バカヤロー!!!)
星が綺麗な夜だった。
警察署の前の植え込みに腰掛けて
静夜と流川はボンヤリと空を見ていた。
反応がなくなった静夜の代わりに
流川がおばちゃんから詳細を聞き
自転車でここまで連れて来た。
「……ごめん、流川
こんな事に巻き込んで」
「……別に」
「もう、大丈夫だから…
とうさん、いつ帰してもらえるかわかんないし…」
「……いい、暇だし」
「……ごめん、ホント」
「………」
静夜は目を閉じるとフーッと1つ、ため息をついた。
「……今までずっとこんな感じ
全く……呆れちゃうでしょ?
軽蔑してもいいよ、慣れてるから…」
「………」
「上手くいくかなぁーって思ってると
いっつもこれ……
で、そこにいられなくなっちゃうんだ
そんなのの繰り返し…」
「………」
「だからね、いつでも転校出来るように
自分で決めてる事があるんだ…
誰とも仲良くしない、友達を作らない…って
だって仲良くなったら別れるの悲しいからね…
だけど……
だけど、私ってば…
ホントに、…バカみたいだ」
静夜の目からとめどなく涙が溢れ出した。
悲しくて悔しくて、どうしていいかわからなかった。
「………泣くな」
不意に流川の長い腕が静夜の小さな体を引き寄せた。
「…いい奴過ぎんだよ、流川は」
「……もう、いい」
「私…、ヤダよもう
ずっと…ここに居たい
ずっと、流川と……」
「……わかったから
喋んな、…どあほう」
「………ウッウッ」
嗚咽を必死に堪える静夜の背中を流川はギュッと抱き締めた。
その腕の中は広くておっきくて…とってもあったかかった。
.
「ここ、ここのアパート」
流川の背中をたたく。
二階建の古びた木造アパートの前で静夜は自転車を降りた。
「助かった…じゃあまた」
「……おぅ」
流川が立ち去ろうとした時
アパートの一室のドアがバタンと開いた。
静夜の部屋の隣のおばちゃんが血相を変えて飛び出して来る。
嫌な予感がした。
「どしたの…」
「大変だよ、あんたのとうさん!!
店の客、ぶん殴って今、警察に……」
「えっ………」
それからはもう、静夜の耳には何も入って来なかった。
(なんで……
なんで、とうさん…
あんなに約束したのに…
まただ、やっぱりまたおんなじだ
とうさんの……
とうさんの大バカヤロー!!!)
星が綺麗な夜だった。
警察署の前の植え込みに腰掛けて
静夜と流川はボンヤリと空を見ていた。
反応がなくなった静夜の代わりに
流川がおばちゃんから詳細を聞き
自転車でここまで連れて来た。
「……ごめん、流川
こんな事に巻き込んで」
「……別に」
「もう、大丈夫だから…
とうさん、いつ帰してもらえるかわかんないし…」
「……いい、暇だし」
「……ごめん、ホント」
「………」
静夜は目を閉じるとフーッと1つ、ため息をついた。
「……今までずっとこんな感じ
全く……呆れちゃうでしょ?
軽蔑してもいいよ、慣れてるから…」
「………」
「上手くいくかなぁーって思ってると
いっつもこれ……
で、そこにいられなくなっちゃうんだ
そんなのの繰り返し…」
「………」
「だからね、いつでも転校出来るように
自分で決めてる事があるんだ…
誰とも仲良くしない、友達を作らない…って
だって仲良くなったら別れるの悲しいからね…
だけど……
だけど、私ってば…
ホントに、…バカみたいだ」
静夜の目からとめどなく涙が溢れ出した。
悲しくて悔しくて、どうしていいかわからなかった。
「………泣くな」
不意に流川の長い腕が静夜の小さな体を引き寄せた。
「…いい奴過ぎんだよ、流川は」
「……もう、いい」
「私…、ヤダよもう
ずっと…ここに居たい
ずっと、流川と……」
「……わかったから
喋んな、…どあほう」
「………ウッウッ」
嗚咽を必死に堪える静夜の背中を流川はギュッと抱き締めた。
その腕の中は広くておっきくて…とってもあったかかった。
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