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〔3〕
昼休み、静夜は自席で読書をするのが常だ。
無限に広がる本の世界は現実を忘れて
ある時は冒険者に、ある時はプリンセスに
静夜を夢の国に誘ってくれる。
カバンから読みかけの本を取り出していると
屋上で寝ているはずの流川がフラリと教室に戻って来た。
何も言わずにドスンと隣に座るとそのまま突っ伏す。
その一連の行動に不思議と不快感はなかった。
むしろ、自分と同類の匂いすら感じる。
何にも属さず、誰にも媚びず
いつも毅然として我が道を行く。
静夜自身、そこまで徹底しているとは思わなかったが
自分と共通の何かを流川の中に感じていた。
静夜は急に訊ねてみたい衝動に駆られ
初めて声を掛けてみた。
「ねぇ………あの、
流川って学校に何しに来てんの?」
「………」
「あ……いいけど、別に」
「……部活」
「え?…部、活?」
「……もう寝るから話し掛けんな」
「あ、……うん」
流川がバスケ部だという事は
富ヶ丘中学の誰もが知っている常識だった。
キャプテンで全てのポジションをカバー出来る湘南地区屈指のスーパースター。
そのプレイスタイルは超攻撃型で行くところ敵無しだという。
俄然、興味を持った。
他人に無関心なのが身に付いている静夜にとって
これは非常に珍しい事だった。
放課後の体育館は既に物凄い人集りだったが
小柄な静夜は器用に人垣を潜り抜け最前列に出た。
ダムダムダム…
キュッキュッキュッ…
天井にドリブルとバッシュの擦れる音が反響する。
20数人の部員が練習する中
静夜はすぐに流川を見つけた。
いつも自分の隣で眠りこけている奴と同一人物とは
とても思えなかった。
かっこよかった。
かなり、かっこよかった。
めちゃくちゃ、かっこよかった。
見回せば、顕らかに流川目当てであろう女子の集団が
あちこちで大騒ぎしている。
流川がジャンプシュートを決める度に黄色い声が上がった。
.
昼休み、静夜は自席で読書をするのが常だ。
無限に広がる本の世界は現実を忘れて
ある時は冒険者に、ある時はプリンセスに
静夜を夢の国に誘ってくれる。
カバンから読みかけの本を取り出していると
屋上で寝ているはずの流川がフラリと教室に戻って来た。
何も言わずにドスンと隣に座るとそのまま突っ伏す。
その一連の行動に不思議と不快感はなかった。
むしろ、自分と同類の匂いすら感じる。
何にも属さず、誰にも媚びず
いつも毅然として我が道を行く。
静夜自身、そこまで徹底しているとは思わなかったが
自分と共通の何かを流川の中に感じていた。
静夜は急に訊ねてみたい衝動に駆られ
初めて声を掛けてみた。
「ねぇ………あの、
流川って学校に何しに来てんの?」
「………」
「あ……いいけど、別に」
「……部活」
「え?…部、活?」
「……もう寝るから話し掛けんな」
「あ、……うん」
流川がバスケ部だという事は
富ヶ丘中学の誰もが知っている常識だった。
キャプテンで全てのポジションをカバー出来る湘南地区屈指のスーパースター。
そのプレイスタイルは超攻撃型で行くところ敵無しだという。
俄然、興味を持った。
他人に無関心なのが身に付いている静夜にとって
これは非常に珍しい事だった。
放課後の体育館は既に物凄い人集りだったが
小柄な静夜は器用に人垣を潜り抜け最前列に出た。
ダムダムダム…
キュッキュッキュッ…
天井にドリブルとバッシュの擦れる音が反響する。
20数人の部員が練習する中
静夜はすぐに流川を見つけた。
いつも自分の隣で眠りこけている奴と同一人物とは
とても思えなかった。
かっこよかった。
かなり、かっこよかった。
めちゃくちゃ、かっこよかった。
見回せば、顕らかに流川目当てであろう女子の集団が
あちこちで大騒ぎしている。
流川がジャンプシュートを決める度に黄色い声が上がった。
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