徒然モノクローム
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家に帰ってノートを開くけれど、一向に数式を解く気にはなれなかった。
途中まで解いてはみるものの、シャープペンが止まってしまう。
ドーナツ屋では冷静なふりをしていたけれど、胸の高鳴りが抑えきれなかった。
それは鮮やかな放課後のせいだ。
目立つのが嫌いで、いつも静かにしているのが私の毎日。
学校にいても目立つような行動はしていない。
毎日のように乗っている電車も、景色も、特には気にしてはいなかった。
観光客がよく利用するけれど、私にとっては通学の電車という認識でしかなかった。
だけど、今日は色鮮やかに感じた。
なぜだろう。
なぜ。
私は手に持っていたペンを置いて、背もたれによりかかって胸の高鳴りの原因はなんだろうと考えてみる。
女子に人気がある流川君に誘われたから?
陵南高校の仙道さんの笑顔のせい?
そもそもなんで今日は三人でいたんだろう。
なんで二人は地味な私と一緒にいたんだろう。
考えても考えてもモヤモヤするばかりで私にはわからなかった。
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