豊玉vs大栄
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なにしてんねん!土屋!試合中に相手選手のとこ行って話しかけるて!」
めぐはフロア出口付近で土屋を仁王立ちで待ち構えていた。
「怒らんといてや、めぐちゃん。南にはっぱかけてきただけや」
土屋は試合中と雰囲気をガラリと変えた表情でヘラッと笑う。
そして二人並んで控え室へと向かう。
「はっぱかけてきたて…。何余計な事しとんの。アンタ、アホやろ」
「まぁね、あっくんバスケバカやし。本気出してへん相手倒してもつまらんし。本気出した相手倒して勝った方が楽しいもんな」
「…ホンマ性格悪いな。土屋、ホントにどあほうやな」
「これだけは譲れへんで。まぁ、めぐちゃんはあっくんがケガせぇへんように祈っといて」
「…縁起でもない事言わんとき」
「まっ、あっくんには通用せぇへんけどな~」
一部の人だけが知っている南のあだ名があった。
『エースキラー南』
去年のIHから言われ始めたあだ名。
もちろんそのあだ名は土屋も知っていた。
今までの南のプレイは「オフェンス一筋」だった。
どんな相手にでもガンガン突っ込んでいき、高いオフェンスで相手をねじ伏せる。
しかし、去年のIHで相手選手を怪我させてから南のプレイに今までにない恐ろしいまでの気迫を感じるようになった。
勝ちに対する異様なまでの執念。
勝つことだけが全てのような…
燃え上がるような南の気迫の裏に薄ら寒いものがある、と土屋は思っていた。
あの試合から、南は変わってしまった。
それだけは間違いなかった。
「後半、気合いれんとな…」
.