豊玉vs大栄
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
豊玉は得意の速い展開になんとか持ち込み、少しずつではあるが得点を重ねていくが、それでもリズムを掴みきれずにいた。
大栄との差は少しずつ離されていった。
前半、28-36。
大栄が8点のリードで試合の半分を終えた。
土屋は小さくガッツポーズをする。
(よし、ウチのディフェンスは豊玉のオフェンスより上や)
前半を終え、各チームがフロアを後にする中、土屋はチラリと豊玉の選手を見る。
本来の調子を崩されている豊玉の面々は焦りの表情と怒りの表情が織り交ざっていた。
ふと、南と目が合った。
表情すら変えていなかったが、南の目は鋭く土屋を突き刺していた。
「……」
「……」
「前半、ウチらのリードで終わったな!…って、あれ、土屋?どないした?」
二人の間に流れる空気を感じためぐは土屋に声をかける。
「おいっ!土屋!どこ行くん!」
めぐの問いかけに応じず、土屋は南の元へと歩を進める。
それに気づいた南は体を土屋に向ける。
「なんや土屋。わざわざウチんとこからかいにきたんか」
「別に。そんなことせぇへんよ」
お互い向かい合って視線を交差させる。
「南…、お前こそウチをからかっとんのか?」
「なんやと?」
「本気でぶつかってこんと、ウチには勝てへんで。わかっとるやろ?」
「なんやと?偉そうな事言うなや。しばくで土屋」
「俺は構わんで」
「何?」
「…別に。深い意味はないけどな」
土屋はそういい残し、自分の陣地へと戻っていった。
「……」
南は土屋の後姿から目を離せないでいた。
『本気でぶつかってこんと、ウチには勝てへんで』
土屋の言葉が頭の中で響く。
「チッ。完全に上から目線やんけ。ムカつく」
そういい残して踵を返す。
「後半、見てろよ、土屋…」
南の目が冷たく光っていた。
.