豊玉vs大栄
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夏…
全国各地でIHを目指して熱い戦いが繰り広げられていた。
神奈川では海南大付属高校が脅威の17年連続優勝を果たし、湘北がダークホースとして初出場することとなった。
湘北がIHの切符を手に入れた頃、ここ大阪でも夏の猛暑のように熱い思いを胸にした男がいた。
「次は豊玉とか…」
「いよいよ決勝リーグ最終戦やね」
大阪、大栄学園。
IH常連の強豪で、今年もまた決勝リーグに勝ち進み、IHへの切符を早くも獲得した。
決勝リーグは同じ勝ち数「2」の豊玉との試合が残されているのみ。
大阪からのIHの切符は2枚。
大栄学園と豊玉高校の2校がIH出場を決めていたが、両校は「勝利」に向けて火花を散らしていた。
「ウチと豊玉、IHには両方とも出場やけど…やるからにはウチが全勝して優勝や!」
「お、さすがキャプテン、気合い十分やな!」
大栄学園のキャプテンでエースの土屋淳。
同じクラスのバスケ部マネージャー「めぐ」と教室で話し込んでいる。
「当然やないの!優勝をめぐちゃんに捧げるためにあっくんここまで頑張ってきたんやで!優勝はめぐちゃんのために!」
「優勝はうちも希望したいところやけど、なんやのその不純な動機。」
「優勝カップはめぐちゃんのために!」
「人の話聞かんかい!あんた大栄のキャプテンやろ!大栄の為に頑張り!それにもらうんはカップやない。トロフィーや!土屋、去年も見てたやろ!?」
「はぁ…こういう時、キャプテンっていう地位が足枷になるんやね…」
「(さっきからウチの話、わざとスルーしとる…)はぁ…なんであんたがキャプテンに選ばれたんやろか…」
「決まってるやん。絶妙なパスワークに打点の高いシュート…完っっ璧なバスケセンスや。あと、あっくんの恵まれたルックスやね。完璧すぎてあっくん怖いわ…」
「確かに怖いな~、あんたの湧いた頭ん中。そやけど……ムカつくけど実力は認めたるわ。実力は。」
「あれ?めぐちゃん、あっくんとしてはまだ認めて欲しい部分があるんやけど」
「認められへん。恵まれてるとは思えんし」
「なにゆうてんの!スラッとした高身長にサラサラの髪につぶらな瞳…ああ、完璧や…」
「一回眼科行け!!それにナルシー発言キモすぎやし!」
大栄学園バスケ部キャプテン・土屋淳。
長身から繰り出される打点の高いシュートは彼の武器であり、周りのメンバーをうまく使ったプレイスタイルは「今年の大阪MVPは大栄の土屋だ」と高く評価される程であったが…
彼の「本当の顔」を知るものは大栄学園バスケ部のメンバーだけである。
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