日記帳
本で擬似カフェ体験
2023/03/06 14:11また読書を始めたいなぁと思いつつ(多分)2年が経過しました。元々幼少期は小説、特に推理物を読むのを好んでいたのですが、ニジオタになってからはすっかりそちらにズブズブで…その間も二次創作小説は読んでいたけど、やっぱりプロの文を読んで読書趣味を取り戻しつつ字書き趣味も向上できないかな?と思っていました。という訳で本屋に赴き、数冊買ってみました。
今回は『土曜はカフェ・チボリで』という作品のお話を。こちらは文庫コーナーで面展示され、POPも複数飾られていました。表紙が可愛くて、オビやPOPの宣伝文句が面白そうだったので購入しました。
可愛くないですか!?この表紙とオビの組み合わせに惹かれて興味を持ちました。
男子高校生がオーナーを務める、土曜日だけ営業を行うカフェ・チボリ。そこに訪れる客達が身近で起きた謎を語り、オーナーがそれを解いていく安楽椅子探偵的なお話です。安楽椅子探偵の話に触れてこなかったのもあるのですが、男子高校生が道楽でカフェ開いちゃった!という突飛な設定が面白そうで…
オビにもあるように、作中にデンマーク料理がよく出てきます。そちらに明るくないので毎回新たなものが出る度に何それ?とばななの顔をしていましたが、それでもつい涎が出るほど料理の描写がとても美味しそうでした。作中にデニッシュが登場してめちゃくちゃ食べたくなってコンビニに駆け出した程度には。
店も穴場的な、人の温かみを感じる雰囲気が漂っていて、ここでこれを食べたら何をしても通いたいな~!と思いました。なんせ土曜日しかやってませんから。週一だけのチャンスを逃すのは惜しい。こういう知る人ぞ知るお店って独特の雰囲気があるんですよね。常連化する客の気持ちがよく分かります。
謎解きという部分に興味を持ったのに、結果的には店の雰囲気と料理の描写の方を気に入ってしまいました。もちろん謎解きパートも面白かったです。
のどかな舞台もあるのか、持ち寄られる謎に血なまぐささはなかったです。日常の中で起きたよく分からない出来事を語り、あれは何だったんだろう?と話す感じでした。持ち前の知識量を用いて、話だけで謎を解いていくオーナーがかっこいいです。これが男子高校生というのがまた味でした。
この作品は主人公の一人称視点で書かれています。ですが謎の出題の際はそれを語る人物の視点に切り替わるのですが、その時に区切りとして『*』マークが使われています。それが出る度に来た来た!と興奮しました。
個人的には第3話の『アンデルセンのお姫様』が好きです。倫理的にどうなんだそれは…と思わないでもなかったですが、愛情から生まれる優しさが良かったです。
あとがきでネタバレ配慮の注意書きがされてるのが親切で良いなと思いました。あとがきから読む派にも優しい!と思ったけど、そもそもあとがきから行く人は気にしないんだろうか…
一部台詞と地の文が改行されず一行に繋がっていたり、会話の後に地の文一つを挟んですぐ会話に戻ったり…と自分では好んでやらない表現もありました。とはいえ後者に関しては潔さも感じます。私は少なくても二文は欲しい、入れないとなんか気持ち悪いと考えてついつい書いてしまうのですが、こうしてザクッと端的に描写するのも大事だよなぁ…と思わせられました。全部がバッチリ好みに合う訳じゃないからこその気付きでした。文体だけではなく、こういう所にもその人の癖は出るんだなぁと思いました。
カフェに行って料理を楽しみつつ静かに過ごす、そんな時間を送りたくなる作品でした。謎解きものでこんなに穏やかな気持ちになるなんて新鮮でした。脱稿したらもう一度読み返したいです。スランプ脱出したいな~~!!
今回は『土曜はカフェ・チボリで』という作品のお話を。こちらは文庫コーナーで面展示され、POPも複数飾られていました。表紙が可愛くて、オビやPOPの宣伝文句が面白そうだったので購入しました。
可愛くないですか!?この表紙とオビの組み合わせに惹かれて興味を持ちました。
男子高校生がオーナーを務める、土曜日だけ営業を行うカフェ・チボリ。そこに訪れる客達が身近で起きた謎を語り、オーナーがそれを解いていく安楽椅子探偵的なお話です。安楽椅子探偵の話に触れてこなかったのもあるのですが、男子高校生が道楽でカフェ開いちゃった!という突飛な設定が面白そうで…
オビにもあるように、作中にデンマーク料理がよく出てきます。そちらに明るくないので毎回新たなものが出る度に何それ?とばななの顔をしていましたが、それでもつい涎が出るほど料理の描写がとても美味しそうでした。作中にデニッシュが登場してめちゃくちゃ食べたくなってコンビニに駆け出した程度には。
店も穴場的な、人の温かみを感じる雰囲気が漂っていて、ここでこれを食べたら何をしても通いたいな~!と思いました。なんせ土曜日しかやってませんから。週一だけのチャンスを逃すのは惜しい。こういう知る人ぞ知るお店って独特の雰囲気があるんですよね。常連化する客の気持ちがよく分かります。
謎解きという部分に興味を持ったのに、結果的には店の雰囲気と料理の描写の方を気に入ってしまいました。もちろん謎解きパートも面白かったです。
のどかな舞台もあるのか、持ち寄られる謎に血なまぐささはなかったです。日常の中で起きたよく分からない出来事を語り、あれは何だったんだろう?と話す感じでした。持ち前の知識量を用いて、話だけで謎を解いていくオーナーがかっこいいです。これが男子高校生というのがまた味でした。
この作品は主人公の一人称視点で書かれています。ですが謎の出題の際はそれを語る人物の視点に切り替わるのですが、その時に区切りとして『*』マークが使われています。それが出る度に来た来た!と興奮しました。
個人的には第3話の『アンデルセンのお姫様』が好きです。倫理的にどうなんだそれは…と思わないでもなかったですが、愛情から生まれる優しさが良かったです。
あとがきでネタバレ配慮の注意書きがされてるのが親切で良いなと思いました。あとがきから読む派にも優しい!と思ったけど、そもそもあとがきから行く人は気にしないんだろうか…
一部台詞と地の文が改行されず一行に繋がっていたり、会話の後に地の文一つを挟んですぐ会話に戻ったり…と自分では好んでやらない表現もありました。とはいえ後者に関しては潔さも感じます。私は少なくても二文は欲しい、入れないとなんか気持ち悪いと考えてついつい書いてしまうのですが、こうしてザクッと端的に描写するのも大事だよなぁ…と思わせられました。全部がバッチリ好みに合う訳じゃないからこその気付きでした。文体だけではなく、こういう所にもその人の癖は出るんだなぁと思いました。
カフェに行って料理を楽しみつつ静かに過ごす、そんな時間を送りたくなる作品でした。謎解きものでこんなに穏やかな気持ちになるなんて新鮮でした。脱稿したらもう一度読み返したいです。スランプ脱出したいな~~!!