スキお礼SS

「おぉー、雪だ!」
「予報通りでしたね」
「お天気お姉さんの脅しに怯えた甲斐があったっすね? さっそく手袋大活躍だ」
「怯えてません。君の目は節穴ですか?」
「うっわ、ひっでー。心配してるのに」
「そういう風には聞こえなかったですよ。まったく、軽口を叩くなら程度を考えてほしいですね」
「叩くのは許してくれるんだ?」
「……今のは許されない部類ですね」
「えー! 判定メガ厳しい!」
「今後は受け取る相手がいるということを念頭に置いて会話しましょうね……っと、あっ」
「わっ! っとと……よし、ナイスキャッチっす!」
「自分で言いますか、それ?」
「いや、でも実際今の反射神経ヤバくなかったっすか? はい、手袋どーぞっす」
「ありがとうございます」
「……って、ジュンっちの手冷たすぎじゃないっすか⁉︎ 早く手袋履くっすよ!」
「履……? いや、言われなくてもそうしますよ」
「すぐ手先狂わせちゃんだから。もう落としたらダメっすよ?」
「もしもまた落としてしまったら、その時もこうして拾ってくれますか?」
「もう、寒がりなんだから失くさないで!」
「ふふ。仕返しです」
「粘着質〜」
「こら。怒りますよ」
「怒っちゃやだー。ほら、行こ?」
「はい。案内、お願いしますね。四季くん」
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