Piede di serpente
アヴァ
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「お前には暗殺チームに移ってもらう」
深夜2時を回った頃、任務から戻ってくると直属の上司である情報収集部隊のリーダーにそう伝えられた。
ニヤニヤとした笑みを浮かべるリーダーの言葉に、
ただの権力のない構成員であるアヴァは「はい」と答えるしかない。
18にも満たないガキを厄介払いできて嬉しいのだろう。リーダーは、今日はもう帰って荷物をまとめろ、と言いながら、私から視線をずらし背を向けた。
「失礼します。」
もう会うこともないであろう男に、挨拶をし背を向けた。
入団してから2年間、組織にあてがわれ住み続けた部屋の荷物をまとめる。
荷物と言っても、そこまで物を多く持たない主義のアヴァはものの10分でまとめ終わってしまった。
そのあと手早くシャワーを浴びて汗を流し、下着姿のまま窓を開けて愛煙している煙草を咥え火をつける。
ぼーっと窓枠に頬杖をついて真っ暗闇になった街の空に上る満月を眺めていると、アヴァのクリーミーブロンドが爽やかなこの時期特有の風になびいた。
そういえば異動先の場所聞いてないや、などと思いながら、いつの間にか短くなったタバコを灰皿に押し付けて新しいものを咥え、火をつけようとする。
途端、時間的に誰も通るはずのない共用廊下から、かつん、とこちらに向かって近づいて来る足音が聞こえた。
警戒しながらも、再びタバコに火をつけて煙を深く吸い込む。
すると、アヴァの部屋の前で足音は止まり、ドアをノックする音が静かだった部屋に響いた。
「はーい。」
ノックの音に間延びした返事をし、などと枕元に置いておいたリボルバーを手に持って玄関まで向かう。
何か羽織ってくるの忘れたなぁなんて思いながら、警戒など少しもしてないような動作でドアを開けた。
その先にいたのは黒い瞳の男。
「こんな時間にどちら様?」
昔、資料で見たことのあるような男を見上げて尋ねる。
「暗殺チームのリーダー、リゾット・ネエロだ。
お前を迎えに来た。」
「随分急なのね」
黒い瞳の男---リゾットの言葉にため息まじりに皮肉めいた様に言い、くるりと踵を返して部屋の中へ戻る。
ベッドの上に投げ出すように置いてある黒いシャツとスキニーを身に纏い、すでに準備していたスーツケースをひきずってリゾットの前に戻った。
深夜2時を回った頃、任務から戻ってくると直属の上司である情報収集部隊のリーダーにそう伝えられた。
ニヤニヤとした笑みを浮かべるリーダーの言葉に、
ただの権力のない構成員であるアヴァは「はい」と答えるしかない。
18にも満たないガキを厄介払いできて嬉しいのだろう。リーダーは、今日はもう帰って荷物をまとめろ、と言いながら、私から視線をずらし背を向けた。
「失礼します。」
もう会うこともないであろう男に、挨拶をし背を向けた。
入団してから2年間、組織にあてがわれ住み続けた部屋の荷物をまとめる。
荷物と言っても、そこまで物を多く持たない主義のアヴァはものの10分でまとめ終わってしまった。
そのあと手早くシャワーを浴びて汗を流し、下着姿のまま窓を開けて愛煙している煙草を咥え火をつける。
ぼーっと窓枠に頬杖をついて真っ暗闇になった街の空に上る満月を眺めていると、アヴァのクリーミーブロンドが爽やかなこの時期特有の風になびいた。
そういえば異動先の場所聞いてないや、などと思いながら、いつの間にか短くなったタバコを灰皿に押し付けて新しいものを咥え、火をつけようとする。
途端、時間的に誰も通るはずのない共用廊下から、かつん、とこちらに向かって近づいて来る足音が聞こえた。
警戒しながらも、再びタバコに火をつけて煙を深く吸い込む。
すると、アヴァの部屋の前で足音は止まり、ドアをノックする音が静かだった部屋に響いた。
「はーい。」
ノックの音に間延びした返事をし、などと枕元に置いておいたリボルバーを手に持って玄関まで向かう。
何か羽織ってくるの忘れたなぁなんて思いながら、警戒など少しもしてないような動作でドアを開けた。
その先にいたのは黒い瞳の男。
「こんな時間にどちら様?」
昔、資料で見たことのあるような男を見上げて尋ねる。
「暗殺チームのリーダー、リゾット・ネエロだ。
お前を迎えに来た。」
「随分急なのね」
黒い瞳の男---リゾットの言葉にため息まじりに皮肉めいた様に言い、くるりと踵を返して部屋の中へ戻る。
ベッドの上に投げ出すように置いてある黒いシャツとスキニーを身に纏い、すでに準備していたスーツケースをひきずってリゾットの前に戻った。