今回は
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「華!」
「華さん!」
「華ちゃーーーーん!!!!!」
「わあ~みんな久しぶり!」
待ち合わせ場所に着くと懐かしい顔ぶれに迎えられた。人の多いこの駅で迷うことなく見つけられたのは、彼らが目立つからというのもある。
やっぱりこの人たち、大きい!
現代の建物の中で見ると余計にそう思う。私も小さい方ではないけれど、それにしたってみんな背が高いし体格も良いのだ。今世ではアシリパさんにも抜かれてしまっているので、今日のメンツでは私が一番小さい。ついでに歳もタイプも全く異なる男女が固まっていると余計に異質だ。
「傷がない杉元さんって新鮮ですね」
「華ちゃん俺は!?俺はどぉ!?」
「ふふ、白石さん何にも変わってない」
「華ちゃんの笑顔頂きましたーー!!!」
「うるさいぞ白石、周りの迷惑になる」
杉元さんは印象深かった顔の傷がなくなっており、整った顔は綺麗なままだった。相変わらずの美丈夫だ。それは彼が今世平穏に暮らせていることの証明のようで、なんだか嬉しい。
白石さんは、本当に変わってない。坊主頭も、こちらの力まで抜けてしまうだらけた表情も、テンションの高さも、くたびれた藤色の半纏を着て、あれ?100年前から直接来たんですか?ってくらいに前のままだ。
「久しぶりだな、元気そうで何よりだ」
「お久しぶりです谷垣さん!」
谷垣さんは記憶にあるよりも少しだけ柔らかくなった気がする。物腰だったり、体つきだったり。なんでもインカラマッさんとは今世でもお付き合いをされているらしい。インカラマッさんは今日はお仕事で来られないそうだが、これからも会う機会はあるだろう。その点が、"前"とは違う。
「華さんが元気そうで安心したよ。皆探してたんだけど、中々見つからなくてな」
「ああ~、私この春まで関東にいたので」
「みんな生まれた順が違うから年齢関係がズレてるけど、まさかアシリパちゃんと同い年とはびっくりだね~」
「私も驚いた。けど、見つけられて良かった」
「アシリパさぁ~ん!イケメン!」
だいすき!と遠慮なく抱きつく。アシリパさんは子供だった頃の面影こそあれど、成長した姿はすっかり大人の女性って感じだ。いや同い年で、未成年なんだけど。すらっと伸びた手足がモデルさんみたいで本当にすてき。何も覚えていないながらもこの北海道へ来て、苦労して入った大学でアシリパさんと再会できた。もしかしなくても、これが運命というものだろう。
「こうして見るとアシリパちゃんの方が歳上みたいだけどね~」
「私は19年間憎たらしいほど平穏に暮らしてきましたからね、平和ボケです」
「いやいや、"前"が達観しすぎてたんだ。年相応だよ」
ま、俺もそんなに歳変わらねえけど。と笑いながら杉元さんがぽん、と頭を軽く撫でた。わわ、なんか新鮮。以前の彼なら絶対にしなかっただろう行動にじんわりと胸が暖かくなる。しなかった理由は色々あるのだろうけど、
「おいおい、気安く触れてくれるなよ」
声が聞こえた、と思ったら喉の辺りに腕が回り後ろに引っ張られる。ぐえっ、なんてカエルみたいな声が出てしまった。恥ずかしい。
続いてもう一方の腕がお腹に回って、途端にゼロ距離になる。だから外ですって。これじゃ人質みたいだ。
確認するまでもないけれど、なんとか顔を見上げると案の定尾形さんだった。めちゃくちゃ怖い笑顔を浮かべていらっしゃる。向かい合う杉元さんがわざと聞かせるように大きく舌打ちをした。未だに仲が悪いのか、この二人は。
「ンだよ遅れるんじゃねーのかよクソ尾形」
「"さん"を付けろクソガキ。俺のに触るな」
「あ?華さんはモノじゃねえぞ」
「うわーん仲良くしてください」
「お前ら一々華を困らせるな!」
アシリパさんが仲裁に入ってくれて、とりあえず首は解放される。その分お腹に回る腕が倍になって、肩に顎が載せられた。身長的に体制つらくないのかな……なんて呑気にしていたけれどいつの間にか鞄を奪われている。に、逃げられない!いや、別に逃げる気は無いけど。
「尾形さんこんばんは」
「ん」
「華さん嫌なら言ってねすぐ殴るから」
「大丈夫です大丈夫です、拳鎮めてください!」
まあ、えっいま首元で匂い嗅がれた?臭くない?とかは思うけど……てか普通にめちゃくちゃ恥ずかしいけど……ここで殴る蹴るを始められる方が嫌だ。
通行人から嫌な視線が集まり始めたところで、アシリパさんの鶴の一声。
「ほら!もう遅れてるから早く行くぞ!」
今日は、こんなメンツで飲み会です。
「華さん!」
「華ちゃーーーーん!!!!!」
「わあ~みんな久しぶり!」
待ち合わせ場所に着くと懐かしい顔ぶれに迎えられた。人の多いこの駅で迷うことなく見つけられたのは、彼らが目立つからというのもある。
やっぱりこの人たち、大きい!
現代の建物の中で見ると余計にそう思う。私も小さい方ではないけれど、それにしたってみんな背が高いし体格も良いのだ。今世ではアシリパさんにも抜かれてしまっているので、今日のメンツでは私が一番小さい。ついでに歳もタイプも全く異なる男女が固まっていると余計に異質だ。
「傷がない杉元さんって新鮮ですね」
「華ちゃん俺は!?俺はどぉ!?」
「ふふ、白石さん何にも変わってない」
「華ちゃんの笑顔頂きましたーー!!!」
「うるさいぞ白石、周りの迷惑になる」
杉元さんは印象深かった顔の傷がなくなっており、整った顔は綺麗なままだった。相変わらずの美丈夫だ。それは彼が今世平穏に暮らせていることの証明のようで、なんだか嬉しい。
白石さんは、本当に変わってない。坊主頭も、こちらの力まで抜けてしまうだらけた表情も、テンションの高さも、くたびれた藤色の半纏を着て、あれ?100年前から直接来たんですか?ってくらいに前のままだ。
「久しぶりだな、元気そうで何よりだ」
「お久しぶりです谷垣さん!」
谷垣さんは記憶にあるよりも少しだけ柔らかくなった気がする。物腰だったり、体つきだったり。なんでもインカラマッさんとは今世でもお付き合いをされているらしい。インカラマッさんは今日はお仕事で来られないそうだが、これからも会う機会はあるだろう。その点が、"前"とは違う。
「華さんが元気そうで安心したよ。皆探してたんだけど、中々見つからなくてな」
「ああ~、私この春まで関東にいたので」
「みんな生まれた順が違うから年齢関係がズレてるけど、まさかアシリパちゃんと同い年とはびっくりだね~」
「私も驚いた。けど、見つけられて良かった」
「アシリパさぁ~ん!イケメン!」
だいすき!と遠慮なく抱きつく。アシリパさんは子供だった頃の面影こそあれど、成長した姿はすっかり大人の女性って感じだ。いや同い年で、未成年なんだけど。すらっと伸びた手足がモデルさんみたいで本当にすてき。何も覚えていないながらもこの北海道へ来て、苦労して入った大学でアシリパさんと再会できた。もしかしなくても、これが運命というものだろう。
「こうして見るとアシリパちゃんの方が歳上みたいだけどね~」
「私は19年間憎たらしいほど平穏に暮らしてきましたからね、平和ボケです」
「いやいや、"前"が達観しすぎてたんだ。年相応だよ」
ま、俺もそんなに歳変わらねえけど。と笑いながら杉元さんがぽん、と頭を軽く撫でた。わわ、なんか新鮮。以前の彼なら絶対にしなかっただろう行動にじんわりと胸が暖かくなる。しなかった理由は色々あるのだろうけど、
「おいおい、気安く触れてくれるなよ」
声が聞こえた、と思ったら喉の辺りに腕が回り後ろに引っ張られる。ぐえっ、なんてカエルみたいな声が出てしまった。恥ずかしい。
続いてもう一方の腕がお腹に回って、途端にゼロ距離になる。だから外ですって。これじゃ人質みたいだ。
確認するまでもないけれど、なんとか顔を見上げると案の定尾形さんだった。めちゃくちゃ怖い笑顔を浮かべていらっしゃる。向かい合う杉元さんがわざと聞かせるように大きく舌打ちをした。未だに仲が悪いのか、この二人は。
「ンだよ遅れるんじゃねーのかよクソ尾形」
「"さん"を付けろクソガキ。俺のに触るな」
「あ?華さんはモノじゃねえぞ」
「うわーん仲良くしてください」
「お前ら一々華を困らせるな!」
アシリパさんが仲裁に入ってくれて、とりあえず首は解放される。その分お腹に回る腕が倍になって、肩に顎が載せられた。身長的に体制つらくないのかな……なんて呑気にしていたけれどいつの間にか鞄を奪われている。に、逃げられない!いや、別に逃げる気は無いけど。
「尾形さんこんばんは」
「ん」
「華さん嫌なら言ってねすぐ殴るから」
「大丈夫です大丈夫です、拳鎮めてください!」
まあ、えっいま首元で匂い嗅がれた?臭くない?とかは思うけど……てか普通にめちゃくちゃ恥ずかしいけど……ここで殴る蹴るを始められる方が嫌だ。
通行人から嫌な視線が集まり始めたところで、アシリパさんの鶴の一声。
「ほら!もう遅れてるから早く行くぞ!」
今日は、こんなメンツで飲み会です。