今回は
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あのあとは結局ごはんどころじゃなくなって、色んなことの確認をしているうちにお昼休みが終わってしまい、慌ててアシリパさんと連絡先を交換して別れた。人一人分の人生を思い出したのだ、どっと疲れてしまって、初めて授業を休んで保健室で少し眠った。目が覚めて真っ先にスマホを確認したけど、友だち欄にはちゃんとアシリパさんがいた。
私が華でなくなったように、アシリパさんの名前も今はアシリパではないそうだが、周りにはあだ名ということにしておけばいいと言われたので変わらずアシリパさんと呼ぶことになった。LINEの登録名を変えておく。アシリパさんとLINEだなんて、なんだか不思議で面白い。
「前世のメンバーを集めたグループがあるから、あとで招待する!」と言われたけれど……
『アシリパがあなたを「不死身」に招待しました』
「私は不死身じゃないんだけどな~」
十分程前に来ていたらしい通知に苦笑しつつ参加をタップすると、何やら盛り上がっていたらしく、早速いくつかのメッセージが飛んで来た。
『えっ華さん?』
『マジの華ちゃん!?』
『うわほんとに来た!』
『華ちゃん!!!!!!』
『華さんだ!!』
『華ちゃん!!!!!!!!!!!』
アカウント名は知らない名前だけど、そのアイコンとテンションで大体誰かわかる。そうか、まずは名乗ってもらって、名前を登録しないと混乱するな。
『いきなりですみませんが皆さん、前の名前を』まで打ったところで、ピコンと新たな通知が現れる。
「え……」
登録し直すまでもなく、そこには見知った名前が表示されていた。
『尾形:どこにいる』
どく、どく、どく。
自分の心臓の音が、急に大きく聞こえた。
「尾形さん……」
数十分前に思い出した名前だ。それまでは忘れていた名前だ。だというのに、声に出してしまえばこんなにも、こんなにも、愛しいものか。
未だに勢いのあるグループトークは流れている。はっと我に返り、『教えてください』まで打ち込んで送信した。それからそっと、恐る恐る確かめるように新しく出来た個人トークを開く。
『友だちとして追加されていないユーザーです。』という事務的な文言の下には、確かに先程の通知通りのメッセージ。
『どこにいる』
たった五文字。されど五文字。
授業中で人もまばらな廊下で、一人頭を抱える。ああ、これは、自分で思っていたよりも、ずっと。
「だめだなあ……」
まだ、こんなに好きなのか。
既読を付けたまま放っておくわけにもいかないので、とりあえず端的に『大学にいます』と返信した。そこで授業終了のチャイムが鳴り、続々と見知った名前が並ぶことになったグループトークもそのままに、鞄を引っ掴んで次の教室へと向かう。今日は次の授業で終わり、放課後はアシリパさんとちゃんと会って話そうということになっている。それが楽しみで少しばかりにやけながら、広い校内を進むのだった。
私が華でなくなったように、アシリパさんの名前も今はアシリパではないそうだが、周りにはあだ名ということにしておけばいいと言われたので変わらずアシリパさんと呼ぶことになった。LINEの登録名を変えておく。アシリパさんとLINEだなんて、なんだか不思議で面白い。
「前世のメンバーを集めたグループがあるから、あとで招待する!」と言われたけれど……
『アシリパがあなたを「不死身」に招待しました』
「私は不死身じゃないんだけどな~」
十分程前に来ていたらしい通知に苦笑しつつ参加をタップすると、何やら盛り上がっていたらしく、早速いくつかのメッセージが飛んで来た。
『えっ華さん?』
『マジの華ちゃん!?』
『うわほんとに来た!』
『どうも華です』
『華ちゃん!!!!!!』
『華さんだ!!』
『華ちゃん!!!!!!!!!!!』
アカウント名は知らない名前だけど、そのアイコンとテンションで大体誰かわかる。そうか、まずは名乗ってもらって、名前を登録しないと混乱するな。
『いきなりですみませんが皆さん、前の名前を』まで打ったところで、ピコンと新たな通知が現れる。
「え……」
登録し直すまでもなく、そこには見知った名前が表示されていた。
『尾形:どこにいる』
どく、どく、どく。
自分の心臓の音が、急に大きく聞こえた。
「尾形さん……」
数十分前に思い出した名前だ。それまでは忘れていた名前だ。だというのに、声に出してしまえばこんなにも、こんなにも、愛しいものか。
未だに勢いのあるグループトークは流れている。はっと我に返り、『教えてください』まで打ち込んで送信した。それからそっと、恐る恐る確かめるように新しく出来た個人トークを開く。
『友だちとして追加されていないユーザーです。』という事務的な文言の下には、確かに先程の通知通りのメッセージ。
『どこにいる』
たった五文字。されど五文字。
授業中で人もまばらな廊下で、一人頭を抱える。ああ、これは、自分で思っていたよりも、ずっと。
「だめだなあ……」
まだ、こんなに好きなのか。
既読を付けたまま放っておくわけにもいかないので、とりあえず端的に『大学にいます』と返信した。そこで授業終了のチャイムが鳴り、続々と見知った名前が並ぶことになったグループトークもそのままに、鞄を引っ掴んで次の教室へと向かう。今日は次の授業で終わり、放課後はアシリパさんとちゃんと会って話そうということになっている。それが楽しみで少しばかりにやけながら、広い校内を進むのだった。