6話:狂気の石碑

……この地には、遥か昔に造られた遺物が眠っている。
それは人の『想い』を記録し、それを受け継がせている兵器だった――

管理するのが【祭司の一族】と呼ばれる咎人の長となる・・・・・・・一族である。
…そして、その彼らを監視しているのが僕ら・・なんだ。

咎人達が再び世界を傷つけないよう、道を誤らぬように見守り――
その遺物が暴走しないように十数年に一度、核となる者を捧げる。

僕らが、世界にたてた誓いのひとつである《司祭の掟》……

誓いだてたとはいえ、心が痛まないわけじゃない。
咎人を恨んでいる天宮あまみや様だって、それをわかっていたから九條くじょうの案を採用した。
……同じく、咎人に良い印象を持っていない僕らも反対しなかった。

――でも、わかったのは咎人の血を引く者しか『』にできない事だけ。

仮想人格を『』となる咎人に見立てたのに、それは拒絶……その上、どういうわけか新たな能力を手に持ってしまった。

予想外の事態に、捧げられて数年しか経っていなかった『』の生命力が弱ってしまったのだ。
…さすがの九條くじょうも、頭を抱えてしまったくらいだからね。

なんとか、暴走しないように僕らの血を使ってきたるべき時まで強制的に制御させた。
おかげで『』は、その任期・・を全うしてくれた。
あの人を助けられなかったのは申し訳なかったけど……

そして、それからまた時が経ち――僕は出会った。
咎人の血を引いているけど、本当に大切な人に…でも、それによってまさか『』に選ばれた者があんな行動にでるとは思わなかったんだ。

だから、判断を間違えてしまった…それが今回の、悲劇の発端――

ごめんね…この償いは、世界への贖罪はきちんとするよ。
それをおこなうのは僕だから…どうか、咎人達彼らをこれ以上恨まないでほしい。

――貴方も、僕にとって大切な従弟だから……








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