4話:禁断の墓標
「傍観者に徹してくれるのではなかったのか…?」
「おや、貴方達の意志を尊重して彼女に警告を発しただけですよ」
きょとんとした表情のまま、
これから、何が起こってしまうのか……
どういう状況になってしまうのか……
まったく予想できないのだから、一応警告をしただけだと――
確かに予想できない事態が起こっている事を理解している
――霧は、確かな狂気を見せたのだから……
「それよりも、だ…
「…?」
少しして、何を指している言葉なのか理解して口を開いた。
「あぁ…まぁ、良いとは言えませんが――まだ大丈夫だと思いますよ」
「…お前まで倒れたら、どうしようもなくなるからな」
苦笑して言った
少しして戻ってきた彼の手には、小さな茶色の小瓶が握られていた。
それを
「とりあえず、栄養ドリンクでも飲んで休んでいろ…どうせ、もう少ししたら忙しくなる」
「おや…珍しいですね、貴方が私を気遣ってくれるとは――明日は、雨が降りそうですねぇ」
少しだけ意地の悪そうな笑みを浮かべた
そんなやり取りの合間に、受け取ったドリンク剤の蓋を開けようとする
「ありがとう…でも、
「お話に、夢中になっておられたので…」
少し困った表情を浮かべた
何か言おうとしている
「…相変わらずの過保護ぶりだな、
「まったく…
呆れたように呟いた
――あの、悪夢のような出来事を忘れる事はできないのだから…自分達は。
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