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onychophagia

縮こまった僕がこっちを見てる。血を流す手脚をぎゅっと折りたたみ、自分の髪を掴んで。
僕を睨みつける細い目はまるで殺し屋みたいだ。
でもごめんね。今から死ぬのはお前だよ。
(また僕を殺そうとするの?)
そうだよ。お前も何度も苦しんできたよね。もう終わりにしよう。楽にしてあげる。
(楽にしてあげる?違う。お前が楽になりたいだけだ、偽善者め)
そうかもしれない。どうでもいい。なんとでも言え。
(できっこない。お前は僕を殺せない)
できるよ。やってみせる。
このまま苦しみ続けるくらいなら、ジュネに気を遣わせ続けるくらいなら、ユニョンヒョンにいらぬ悩みのタネを植え付け続けるくらいなら、こいつを殺した方がずっとましだ。
目の前の僕の首をぐっと掴み、銀色のナイフを振り上げる。
僕はもう、ジウォニヒョンを愛さない。誰のためにもならないから。
(僕を忘れないで)
周りに赤が飛び散った。
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