二次創作女夢主

其れを与える権利【鬼丸←モブ女】

2024/04/19 18:59
刀剣乱舞
それが愛でなくても良かった。
あなたから離れることなど到底出来ないのだから。
この感情がなんでも、名前の付かない代物でも良かったのに。

「どうして……」

目の前で血溜まりを作るその神はいつもの顔で言った。

「俺が、そうしたいと思ったからだ」

此処に、従ったまでだ。
そう言いながら心臓の辺りに拳を宛がうその神の美しさたるや。
誰がこの神に『其れ』を与えたのだろう。
その者が心底羨ましい。妬ましい。
いっそ鬼女にでもなれたのならば、あなたはわたしを見てくださったのだろうか?

(ああ、恨めしい。羨ましい。その位置が、心底)

審神者になれなかったわたしでは、この方の心に留まるころとすらできないというのに。

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