二次創作女夢主
伝えられぬ想いなど/ヒス←晶♀
2021/06/13 16:53まほやく
きっとこの『恋』は生まれてはいけなかった想い。
「賢者様?どうされましたか?」
「……っ、ヒースクリフ。なんでもないですよ」
にへら、と笑って見せても彼は納得した顔をしない。
ああ、早く。仮面が解ける前に。早く。どこかに行って欲しい。
願いは通じず、ヒースクリフは私の手を取った。
「つらそうな顔をしています」
「……つらくなんて、」
「なら、何故そのようなお顔を?」
自分が今どんな顔をしているかは分からないけれども、たぶんすごく酷い顔をしているのだけは確かだ。
「……ヒースクリフ。私は、」
そこまで言って、やめた。この想いは沈めようと決めたのだ。いつでも取り出せる宝箱の中ではなく、暗い海の底へ。
「なんでもないです」
「……賢者様!」
怒ったような顔。心配してくれる顔。それらが嬉しいのに、どうしたって心の底から喜べないのだ。
こんな想い、早く朽ちて無くなってしまえと、呪いの言葉を心の奥底で吐いた。
「賢者様?どうされましたか?」
「……っ、ヒースクリフ。なんでもないですよ」
にへら、と笑って見せても彼は納得した顔をしない。
ああ、早く。仮面が解ける前に。早く。どこかに行って欲しい。
願いは通じず、ヒースクリフは私の手を取った。
「つらそうな顔をしています」
「……つらくなんて、」
「なら、何故そのようなお顔を?」
自分が今どんな顔をしているかは分からないけれども、たぶんすごく酷い顔をしているのだけは確かだ。
「……ヒースクリフ。私は、」
そこまで言って、やめた。この想いは沈めようと決めたのだ。いつでも取り出せる宝箱の中ではなく、暗い海の底へ。
「なんでもないです」
「……賢者様!」
怒ったような顔。心配してくれる顔。それらが嬉しいのに、どうしたって心の底から喜べないのだ。
こんな想い、早く朽ちて無くなってしまえと、呪いの言葉を心の奥底で吐いた。