小ネタ

ただ、一言(BL)

2018/10/24 11:51
散文
彼は最期に言った。

「お前のことが嫌いだった」と。

何かを諦めたように、今にも泣きそうな顔で。
それはどうにも「嫌い」だなんて顔じゃなかったけれども。
俺は何も、何も言えなかった。
答えるのが怖かったのだと気付いていた。
一言言えていたならば。

『俺もお前が好きだったよ』と。

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