小ネタ

天魔界事変

2018/01/27 04:37
連作幕の外
きみを見た瞬間、これが最初で最後の恋だと思った。

「魔王ー!」
「喚くな蛆虫」
「そんなこと言う魔王もめちゃくちゃ愛してる!」
「蛆虫は脳に蛆でも湧いているのですか?絶命すれば良いのに」
「酷いなぁ」

凛とした佇まいだとか。
真っ直ぐに前を見据える金の瞳とか。
不思議なグラデーションの紫色の髪とか。
魔王を形成するすべてが好きで。
愛しくてたまらないのに。

「蛆虫」
「なぁに?」
「甘味を奢りなさい」
「ふふ、魔王の為なら喜んで」

きみに触れることすら出来ない僕は、とんだ臆病者だね?

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