幕間

「せんぱーい!ナニを引き連れているんですかー?」

「ナニって、何が?」

「先輩の背後に濡れまくった女の幽霊が憑いてますよ?」

「なんで早く言わないのかな?今もう夕方だよね?部活も中盤な時になんでドリンク渡すと同時に言うかな?いやがらせか?早く祓えこんちくしょう」

「良く息が続きましたね!」

「だから早く祓えっての」

「逆に考えましょう」

「何が?」

「別に憑いてたっていいじゃない、と」

「テメェぶん殴られてぇのか」

「イヤですよー、冗談ですってばー」


じゃ、引っぺがしちゃいますね!
そう言った後輩は、笑顔で俺の背後に向かうと、何かを投げる仕草をした。
そんなんで取れるのか……と感心した俺は、最近この女に毒されている気がしてならない。
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