一周年リクエスト企画(過去サイト)
>>『美空』様より
◆◇◆
好きで好きで大好きな秋月くん。
だけど彼女になろうだなんて高望みはしない。
彼と釣り合うだなんてミジンコ程も思っていないから。
だけど抑えきれない恋心は秋月くんの側に近寄りたいと望むから。
秋月くんの後をこっそりと追ったり。
(デートみたいですっごい照れちゃう!)
秋月くんの物を勝手に貰ったり。
(世間では窃盗とか言うけど愛故だからしょうがないよね!)
秋月くんの写真を気付かれないように撮ったり。
(これも盗撮とか言うけど好きな人の写真は恋する乙女なら欲しいもん!)
そんな事を繰り返す事で、暴走しそうな恋心を静めている。
でもたまに。たま~に。
抑えきれなくなった恋心が暴走して、秋月くんに向かってさながら猪のように突進してしまうのだ。
そう。丁度今みたいに。
「秋月くん。その使用済みタオル下さい」
「ふざけんなきもい失せろ」
「そこをなんとか!」
秋月くんの汗がたっぷりと染み込んだタオルとか喉から手が出るほど欲しい代物だ。
そう熱弁して顔の前で拝むような姿勢を取れば秋月くんに「きもい」と一蹴されてしまった。残念。後でこっそり貰うことにしよう…。
秋月くんの手から貰えれば合法なのになぁ。――まあ、そんなことされたら心臓止まる自信しかないけど。
「つーかさ。ストーカーが堂々と『くれ』とか言いにくんなよ」
「ストーカーなんて心外だよ!ただちょっと秋月くんを見守ったり秋月くんの物を貰ったり秋月くんの写真撮ったりしてるだけじゃない!」
「世間ではそれをストーカーって言うんだよ馬鹿かテメェは」
「いいじゃないですか!ストーカー上等ですよ!」
「開き直んなうぜぇ」
顔を歪めて心底嫌そうに吐き捨てる秋月くん。
そんな秋月くんの冷たい態度に頬の筋肉が緩む。
断っておくけど別に被虐体質な訳じゃないよ?
ただ秋月くんがちゃんと返事を返してくれる事が幸せで、にへにへと笑ってしまうだけで。
秋月くんは私の事を嫌だとかきもいだとかうざいだとか色々と言うけれど。それでも何だかんだとこうやって構ってくれるのだ。
ストーカーの私をだよ?
そんな優しくて素敵な秋月くんに惚れるなと言う方が無理だよね!
ああ、今日も秋月くんと同じ空の下、秋月くんが吸った空気を吸えて生きるのが楽しい…っ!
てか秋月くん私を仕留めに掛かってるよね?
私をトキメキで殺そうとしてるよね?
まあ別に秋月くんになら殺されてもいいんだけどね。
そんな秋月くんも大好きだし心の奥底から愛してるから!
「秋月くん秋月くん」
「……なんだよ。うるせぇな」
渋々といった感じなのに、ちゃんと反応を示してくれた秋月くんに対してまたにへらぁとだらしなく頬を緩める。
「大好きっ!」
「……あっそ」
「ふへへ。秋月くん好きー」
「きもい死ね喋んな寄るな」
「じゃあタオル頂戴?」
「お前ほんっとに……っ!あ゙ーもう!誰がやるかバァカ!」
差し出した両手をべしりとはね除けた秋月くんは真っ赤な顔をしながらそう叫ぶと、秋月くんの友達の所に行ってしまった。
ああ、残念。きっと今日はもう下校の時しか一緒に居られないなぁ。
「……このタオル貰っていいのかな?」
ぽつんと今まで秋月くんが居た所に置かれている秋月くんのタオルを見下ろしながら、誰にともなく呟いた。
「秋月はツンデレなのか、ただ単に素直じゃないのか良く分からないな」
「うるせぇ黙れ」
「美空さんのこと好きなのにあんな態度取るとか意味が分からない」
「っ誰が!好きなわけねぇだろあんなストーカー女!」
「じゃあなんでそのストーキング行為を黙認してるのさ」
「……そ、れはっ」
「早いところ認めちゃえばいいのにね」
お互い気持ちは同じなんだから。
◆◇◆
好きで好きで大好きな秋月くん。
だけど彼女になろうだなんて高望みはしない。
彼と釣り合うだなんてミジンコ程も思っていないから。
だけど抑えきれない恋心は秋月くんの側に近寄りたいと望むから。
秋月くんの後をこっそりと追ったり。
(デートみたいですっごい照れちゃう!)
秋月くんの物を勝手に貰ったり。
(世間では窃盗とか言うけど愛故だからしょうがないよね!)
秋月くんの写真を気付かれないように撮ったり。
(これも盗撮とか言うけど好きな人の写真は恋する乙女なら欲しいもん!)
そんな事を繰り返す事で、暴走しそうな恋心を静めている。
でもたまに。たま~に。
抑えきれなくなった恋心が暴走して、秋月くんに向かってさながら猪のように突進してしまうのだ。
そう。丁度今みたいに。
「秋月くん。その使用済みタオル下さい」
「ふざけんなきもい失せろ」
「そこをなんとか!」
秋月くんの汗がたっぷりと染み込んだタオルとか喉から手が出るほど欲しい代物だ。
そう熱弁して顔の前で拝むような姿勢を取れば秋月くんに「きもい」と一蹴されてしまった。残念。後でこっそり貰うことにしよう…。
秋月くんの手から貰えれば合法なのになぁ。――まあ、そんなことされたら心臓止まる自信しかないけど。
「つーかさ。ストーカーが堂々と『くれ』とか言いにくんなよ」
「ストーカーなんて心外だよ!ただちょっと秋月くんを見守ったり秋月くんの物を貰ったり秋月くんの写真撮ったりしてるだけじゃない!」
「世間ではそれをストーカーって言うんだよ馬鹿かテメェは」
「いいじゃないですか!ストーカー上等ですよ!」
「開き直んなうぜぇ」
顔を歪めて心底嫌そうに吐き捨てる秋月くん。
そんな秋月くんの冷たい態度に頬の筋肉が緩む。
断っておくけど別に被虐体質な訳じゃないよ?
ただ秋月くんがちゃんと返事を返してくれる事が幸せで、にへにへと笑ってしまうだけで。
秋月くんは私の事を嫌だとかきもいだとかうざいだとか色々と言うけれど。それでも何だかんだとこうやって構ってくれるのだ。
ストーカーの私をだよ?
そんな優しくて素敵な秋月くんに惚れるなと言う方が無理だよね!
ああ、今日も秋月くんと同じ空の下、秋月くんが吸った空気を吸えて生きるのが楽しい…っ!
てか秋月くん私を仕留めに掛かってるよね?
私をトキメキで殺そうとしてるよね?
まあ別に秋月くんになら殺されてもいいんだけどね。
そんな秋月くんも大好きだし心の奥底から愛してるから!
「秋月くん秋月くん」
「……なんだよ。うるせぇな」
渋々といった感じなのに、ちゃんと反応を示してくれた秋月くんに対してまたにへらぁとだらしなく頬を緩める。
「大好きっ!」
「……あっそ」
「ふへへ。秋月くん好きー」
「きもい死ね喋んな寄るな」
「じゃあタオル頂戴?」
「お前ほんっとに……っ!あ゙ーもう!誰がやるかバァカ!」
差し出した両手をべしりとはね除けた秋月くんは真っ赤な顔をしながらそう叫ぶと、秋月くんの友達の所に行ってしまった。
ああ、残念。きっと今日はもう下校の時しか一緒に居られないなぁ。
「……このタオル貰っていいのかな?」
ぽつんと今まで秋月くんが居た所に置かれている秋月くんのタオルを見下ろしながら、誰にともなく呟いた。
「秋月はツンデレなのか、ただ単に素直じゃないのか良く分からないな」
「うるせぇ黙れ」
「美空さんのこと好きなのにあんな態度取るとか意味が分からない」
「っ誰が!好きなわけねぇだろあんなストーカー女!」
「じゃあなんでそのストーキング行為を黙認してるのさ」
「……そ、れはっ」
「早いところ認めちゃえばいいのにね」
お互い気持ちは同じなんだから。