ビッチ審神者と刀剣男士

「キミじゃないとイケない身体になっちゃったんだ」


大事な話だからと光忠と二人きり、執務室に籠ったらそんな言葉を言われた。


「とりあえず遊郭は試してみたの?」

「うん。昨日行ってきた」


勃たなかったよ…
遠い目をしながら話す光忠。
そういやウチの刀剣達は遊郭何かには行かないなぁ、と思った。
それが理由か。


「前に宗三さんに言ったんだけどね?私は一人しか居ないし私はわりと選り好みが激しいの」


そこそこクズの自覚はあるからこその発言だが、光忠はどう受け取ったのか。


「キミ以外で勃たない格好悪い僕じゃ食指が動かないってことかい?」

「いや、あたしだけにしか反応しないとか興奮した」

「じゃあ何?何が問題あるんだい?」

「……光忠は……早漏だからねぇ」


回復も早いけど早漏はちょっと。
まかり間違って神の子とか孕んだりしたら怖いわぁ。


「仕方がないじゃないか!キミしか知らないのにキミが一番気持ちよくしてくれるんだから!」


真っ赤な顔をして訴える光忠にあはは、それは光栄と軽く笑って


「まあ、可愛いこと言ってくれたし。とりあえず今晩は相手してあげる」


さあ、おいでとばかりに腕を広げれば光忠はちょっと戸惑いながら、それでもあたしを包み込むように抱き締めて首筋に顔を埋めてきた。
すんすんと鼻を鳴らして匂いを嗅がれ、ああそう言えばお風呂に入ってなかったなぁ、と思い出し軽く光忠の胸を押す。
少しだけ空いた空間で、月明かりに照らされる光忠の月と同じ、いや、それ以上に綺麗な金色の左目に潜む欲。
ぞわりと背筋が震えるような色気を感じた。


「ああ、良いわネ」


とてもイイ。


あたしを求める。

あたしだけを求めてくれる。

あたしの、あたしだけの刀剣男士。


だから好き。だからいとしい。
だから欲情も激しく、あたしはこの子達を求めるのだ。



燭台切光忠:早漏(ただし回復も早い)
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