過去拍手お礼文

「好きも嫌いも要らないからさ。俺を側に居させてよ」


泣きそうな顔をしながらそう言った男は、へにゃりと不細工に笑って見せた。
無理矢理笑った不細工な笑顔にほだされたのか、私は知らず知らず口角を上げていた。


「いいよ?」


好きも愛も信じない。
そんな私を好きだと言って、それでも返さなくていいから側に居させてくれと願った。
そんな男は初めてだ。
大抵は、自分が教えてやる!なんて息巻いて、結局ダメで居なくなる。


(このヒトはいつまで持つのかな?)


それはほんの興味本意だった。
その興味本意がいつの間にか変化して。
まさかまさかのゴールイン。
なんて事になるなんて、今はまだ誰も知らない。
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