羽根を休める場所

「貴方は私を裏切らないでしょう」



私だって羽を休めて、素を晒したい時もある。
それが出来る相手は、相手の裏の裏まで探ってもまだ信用を置けないだろう軍の中では必然と限られていく。


そんなときに貴方に出会った。
どんなことでもすぐ顔に、態度に、言葉に現れてしまう貴方は、怖がりなくせに間違っていると感じたら相手が誰であろうと意見するような気の強さを持っていた。
だから私は一般兵の中から彼を引き抜いた。
彼にしてみたら迷惑なだけだったのだろうけれど、


「もう少しだけ」


貴方を傍に置かせて頂戴。
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