めんどくさがりの末路

「結菜!」
「結菜先輩!」

またハモリを見せる2人にどうしようかなぁ。と考えて。

「二人と別れるとかは?」
「こいつだけならまだしも無しに決まってるだろ!」
「先輩だけならまだしも無しに決まってるッス!」


デスヨネー。
えー、じゃあどうしようか。
……ああ面倒くさい。
もういっそ、


「二人共と付き合っちゃうとか?」


それはないよねー。
……って、アレ?
御二人さん?
何故に動きが止まってるんですか?
何故に「その手があったか」的な顔してるんですか?


――もしかして、さっきの声に出てたり…?


「こいつと共有とかはムカつくが、まあ、結菜に提案されたらしょーがねーな。別れるよりマシだわ」
「俺も先輩とってのがムカつくッスけど、結菜先輩がそう言うなら喜んで!」


あ、声に出てたんですね、分かります。分かりたくなかったけど分かりました。
いや、でもアレだよ?
アレは軽い冗談みたいなアレでさ。
他意は全く、

「おい、どっちが先に結菜可愛がる?俺はさっさとお仕置きしてぇんだけど」
「あ、だったら一緒にします?気持ち良すぎて逆にお仕置きになると思うし」
「おお、いいな」
「先輩、きもちーの好きッスもんね?」

人の言葉を聞いていないのは標準装備でジリジリと近寄ってくる2人。
軽いホラーだね。

「「だから」」

お馴染みのハモリ。
後ろにはベッド。
前には彼氏と浮気相手。




「「逃げられると思うなよ?」」





拝啓、お母さん。
持ち前の面倒くさがりで何故か彼氏が2人出来ました。
毎日毎日、争奪戦宜しく凄まじく。取り合われてるのが私なのが微妙です。
そして2人のシンクロ度がパネェです。何ですかね、あれ。怖いですホントに。
最近はどうやって監禁するとか2人で話し合ってます。
仲良しだよねー。あはは。
お願いだからせめて聞こえないところで相談してね?

明日生きてるかすらも、予測が付きません。
そして何やかんやで適応してきてる自分が一番怖いです。

お願いします。
これからは面倒くさがらずにちゃんとしていこうと思うので、


「結菜、こっちの赤い首輪と黒い首輪。どっちがいい?」
「先輩、猫耳とか付けません?もちろん尻尾も」
「うん。どっちでもいーよ」

ごめんなさい嘘吐きました。
やっぱりめんどくさがりのこの性格は中々治らないと思います。
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