めんどくさがりの末路

私が一番好きだという彼。
けれど私が彼の側に居られたのは数える程度。
つまり、彼にとっての一番というのはその程度。
都合のいい女をキープする為に使う常套句のようなものなのだ。

それが分かっている癖に、私は彼と別れない。
別に愛情とか、そんなんじゃないのは確か。
単純に別れるのも面倒とか、そういう下らない理由なんだ。
だからといって浮気されまくりだというのは腹が立つ。
腹が立つからって怒鳴ったり泣いたりはしないけど。

ならばと思い、たまたま後輩が告白してきたので、私も意趣返しの意味を込めてその後輩くんと浮気をしてみることにした。
と言っても、一応最初は「彼氏がいるから」と断ったんだよ?
常識的に考えて浮気とかどうかなーとも最初は思ったし。
だけど、


「知ってます。でも浮気ばっかりの彼氏よりも俺のが絶対先輩を幸せにします!何なら俺と浮気しませんか?俺のが良かったら俺と付き合って下さい!」


と、凄まじい勢いでいつの間にか決定事項にされていて。
断るのも面倒でそのまま浮気関係を続けている、と言った方だ正しいのか。
まあ浮気ばかりの恋人的にはもう私とは別れた気でいるかも知れないし、バレたらバレただ。
度重なる浮気で恋愛感情とか死滅していたので、

「まあ、いいか」

程度の軽い気持ちで居たんだ。


本当に。


あの時の自分滅べばいいのに。
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