いつかの夕焼けはまた赤くなる【長編】
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今日から日本は10日間のゴールデンウィーク。
あいつら……Fischer'sはそれを見越して北海道へ撮影に来るらしい。
私の住む、札幌へ……。
しかも、泊まる部屋は母さん達の家だという。
それに従って、私も家でゴールデンウィークを過ごせ……と。
だとしてもだよ?私の住んでるとこからあいつらの来る空港までは一時間近くかかる。
場所によるけども。
「なんで今日!?って編集終わってないしぃ!」
私は画面をスリープモードにすると、慌てて家を飛び出した。
「だァァァ……遠いっ!」
ようやくついた頃には時刻、13:45。
ほんとにギリギリだった。
その辺にいたCAの人に聞いて、羽田空港からくる飛行機の降上口前で待つ。
少しすると、どやどやと人が降りてきた。
思いのほか探すのに苦労しそうだ……と思った矢先に、あいつらは現れた。
女の子に囲まれて。
「あの!私Fischer'sさんのファンなんです!」
「私、ずっと好きで……!」
「サインください!」
あいつらは、隠す気は無いのか……?
だって、7人ともマスクひとつない。
辛うじて帽子は身につけてるものの、そんなものじゃ隠せない。
しかし、まぁ……流石大人気YouTuber。
笑顔を絶やさずに女の子達を捌いてった。
「いつも動画見てくれてありがとう!」
「次の動画も見てね〜」
誰が言ったかなんて分からないけど、誰も焦る様子はない。
というか……
「近づきにくいんですけど」
明らかに出遅れた私は、その輪に加わることは出来ずに立ち尽くしていた。
(近づきたいとも思わないけど……)
仕方ないので、無理やり輪の中に突っ込んでいった。
そして……
「あのっ!私ファンなんです!よければこの番号にかけてください!」
そう言って、マサイの手に紙切れを渡した。
んで、さっさと退散。
あんだけ人がいるし、私のことを再度見つけるのは難しいと思うので、離れたとこから見守る。
マサイは周りを見渡してから、そっと輪から離れて紙を広げた。
そして、慌てたように周りを見渡して……お、かかってきた。
「もしもし」
『……あの、間違えてたらすみません。さっき僕に紙を渡した方ですか?』
「えー?ナンパですかぁー?」
『……おま、どこにいんだよ』
気づいたようだ。
……私は、笑いをこらえながらマサイから目をそらした。
「そうですねー、一歩下がってー後ろ向いてーまっすぐ歩いてー」
マサイは私の言うとおりに動く。
そして……
『いや、そこ出口』
爆笑した。
誰がって、私が。
流石にその笑い声で気づいたのか、マサイはさっさと向かってきた。
あいつら……Fischer'sはそれを見越して北海道へ撮影に来るらしい。
私の住む、札幌へ……。
しかも、泊まる部屋は母さん達の家だという。
それに従って、私も家でゴールデンウィークを過ごせ……と。
だとしてもだよ?私の住んでるとこからあいつらの来る空港までは一時間近くかかる。
場所によるけども。
「なんで今日!?って編集終わってないしぃ!」
私は画面をスリープモードにすると、慌てて家を飛び出した。
「だァァァ……遠いっ!」
ようやくついた頃には時刻、13:45。
ほんとにギリギリだった。
その辺にいたCAの人に聞いて、羽田空港からくる飛行機の降上口前で待つ。
少しすると、どやどやと人が降りてきた。
思いのほか探すのに苦労しそうだ……と思った矢先に、あいつらは現れた。
女の子に囲まれて。
「あの!私Fischer'sさんのファンなんです!」
「私、ずっと好きで……!」
「サインください!」
あいつらは、隠す気は無いのか……?
だって、7人ともマスクひとつない。
辛うじて帽子は身につけてるものの、そんなものじゃ隠せない。
しかし、まぁ……流石大人気YouTuber。
笑顔を絶やさずに女の子達を捌いてった。
「いつも動画見てくれてありがとう!」
「次の動画も見てね〜」
誰が言ったかなんて分からないけど、誰も焦る様子はない。
というか……
「近づきにくいんですけど」
明らかに出遅れた私は、その輪に加わることは出来ずに立ち尽くしていた。
(近づきたいとも思わないけど……)
仕方ないので、無理やり輪の中に突っ込んでいった。
そして……
「あのっ!私ファンなんです!よければこの番号にかけてください!」
そう言って、マサイの手に紙切れを渡した。
んで、さっさと退散。
あんだけ人がいるし、私のことを再度見つけるのは難しいと思うので、離れたとこから見守る。
マサイは周りを見渡してから、そっと輪から離れて紙を広げた。
そして、慌てたように周りを見渡して……お、かかってきた。
「もしもし」
『……あの、間違えてたらすみません。さっき僕に紙を渡した方ですか?』
「えー?ナンパですかぁー?」
『……おま、どこにいんだよ』
気づいたようだ。
……私は、笑いをこらえながらマサイから目をそらした。
「そうですねー、一歩下がってー後ろ向いてーまっすぐ歩いてー」
マサイは私の言うとおりに動く。
そして……
『いや、そこ出口』
爆笑した。
誰がって、私が。
流石にその笑い声で気づいたのか、マサイはさっさと向かってきた。