いつかの夕焼けはまた赤くなる【長編】
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「たまには連絡寄越しなさいよ」
「……なんだ、その、体には気をつけてな」
皆の帰る日……そして、私にとっては東京へ行く日、空港には皆が着てくれていた。
Fischer'sとして捕まることを恐れて、皆は一足先に搭乗口を抜けている。
私だけはまだ搭乗口を抜けず、見送りに来てくれた人と話をしていた。
「母さん、父さんありがとう……今度送るのはちゃんと使ってね」
「さあ、どうだかね」
母さんに抱きしめられながら私達は笑った。
父さんは半歩後ろで見守ってくれている。
「あーー、小夏が東京で結婚したらどうしよう」
「いやいや、彼氏すらいないし」
美咲もバイトを休んで来てくれた。
来てくれたのは美咲だけじゃなくて……。
「あー、あいつも来てるよ」
「……マジか」
「まあ、一応見送りくらいは……ってさ」
「そすか」
話題に上がったのは高校時代の同級生。
ただの同級生ではなくて、色々とあった相手なんだよね……。
なんて思いにふけってると、当の本人が此方へ来た。
「久しぶり」
「お久」
「まさか小夏が東京に行くなんてな」
「ん、まあ色々ありまして」
お互いどこかぎこちない。
まあ、それもそのはず。
こいつは……名前はいいや、私の元カレ。
高校生時代に三ヶ月程付き合ってた。
「元気でな」
「んー、ありがと」
そう言って私の頭を撫でた。
少しだけ心臓が跳ねたが、平常心を保ってお礼を言った。
「ほら、時間過ぎるわよ」
「そうそう、皆待ってるよ」
母さんと美咲に言われ、私は慌てて搭乗口に向かった。
そして、最後に振り返って
「行ってきまーす!」
と大きな声で手を振ってFischer'sの元へ向かった。
後ろからは「またねー!」とか「気をつけてー!」なんて声が聞こえる。
そして私は二度と振り返ることなく飛行機へと向かっていった。
〜〜〜〜〜〜
「どういうつもり」
小夏が見えなくなり、各々も解散した後……。
美咲は小夏は元カレに声をかけた。
「何が?」
「さっきのアレ。何、Fischer'sの皆に見せつけたの? それともまた小夏の気持ちを弄んでんの?」
「何のことだか……」
「残念だね、楽な相手がいなくなって。これ以上、小夏の事苦しませないで」
何かを言おうとする前にぶった切り、冷たい言葉を吐き捨てた。
そして、美咲はそこまで言うと背を向けて歩いていった。
残された彼はそっと
「……ほんと、残念……」
と、呟いた。
「……なんだ、その、体には気をつけてな」
皆の帰る日……そして、私にとっては東京へ行く日、空港には皆が着てくれていた。
Fischer'sとして捕まることを恐れて、皆は一足先に搭乗口を抜けている。
私だけはまだ搭乗口を抜けず、見送りに来てくれた人と話をしていた。
「母さん、父さんありがとう……今度送るのはちゃんと使ってね」
「さあ、どうだかね」
母さんに抱きしめられながら私達は笑った。
父さんは半歩後ろで見守ってくれている。
「あーー、小夏が東京で結婚したらどうしよう」
「いやいや、彼氏すらいないし」
美咲もバイトを休んで来てくれた。
来てくれたのは美咲だけじゃなくて……。
「あー、あいつも来てるよ」
「……マジか」
「まあ、一応見送りくらいは……ってさ」
「そすか」
話題に上がったのは高校時代の同級生。
ただの同級生ではなくて、色々とあった相手なんだよね……。
なんて思いにふけってると、当の本人が此方へ来た。
「久しぶり」
「お久」
「まさか小夏が東京に行くなんてな」
「ん、まあ色々ありまして」
お互いどこかぎこちない。
まあ、それもそのはず。
こいつは……名前はいいや、私の元カレ。
高校生時代に三ヶ月程付き合ってた。
「元気でな」
「んー、ありがと」
そう言って私の頭を撫でた。
少しだけ心臓が跳ねたが、平常心を保ってお礼を言った。
「ほら、時間過ぎるわよ」
「そうそう、皆待ってるよ」
母さんと美咲に言われ、私は慌てて搭乗口に向かった。
そして、最後に振り返って
「行ってきまーす!」
と大きな声で手を振ってFischer'sの元へ向かった。
後ろからは「またねー!」とか「気をつけてー!」なんて声が聞こえる。
そして私は二度と振り返ることなく飛行機へと向かっていった。
〜〜〜〜〜〜
「どういうつもり」
小夏が見えなくなり、各々も解散した後……。
美咲は小夏は元カレに声をかけた。
「何が?」
「さっきのアレ。何、Fischer'sの皆に見せつけたの? それともまた小夏の気持ちを弄んでんの?」
「何のことだか……」
「残念だね、楽な相手がいなくなって。これ以上、小夏の事苦しませないで」
何かを言おうとする前にぶった切り、冷たい言葉を吐き捨てた。
そして、美咲はそこまで言うと背を向けて歩いていった。
残された彼はそっと
「……ほんと、残念……」
と、呟いた。