いつかの夕焼けはまた赤くなる【長編】
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「はいはい、ようこそおいでませ!
僕は主のハコナだよ!」
ハコナ。
それが、私のYouTuber名。
私、長谷川 小夏はゲームを中心に動画をあげるYouTuber。
始めたのは些細なこと。
私の好きなゲームの実況が、クリアする前に終わったから。
私は、悔し紛れにそのゲームのクリア動画を出した。
すると、いつの間にか再生回数は10万回超え。
その動画は今でも記録が伸びていて、この前100万回言ってた気がする。
「よっしゃ!クリアーー!」
某キノコを取ると大きくなるゲームをクリアして、最後の挨拶をする。
ビデオカメラのスイッチを切って、Tmitterを開いた。
フォロワーさんは増えに増えて100万?だか。
凄いなぁ〜と笑いながら、あるYouTuberのTmitterを開く。
「Fischer's……」
ホーム画面で笑う7人を見つめながら、私は小さくため息をついた。
「会いたいなぁ……」
かつて、私を仲間と呼んでくれた彼らを思い出すと、私はどうしようもなく涙が溢れてくる。
引っ越してから、友達は出来た。
それでも、あの8人でいた時のような笑顔は出せなくて、帰るたびに落ち込んでた。
大人になったら会いに行こう。
そう思ってたのに、私は未だに会いに行けてない。
理由は明確。
「あいつらは今や有名YouTuberで、たくさんの人が周りにいる……。
私が今更行っても、仲間として受け入れてもらえるはずない……」
改めて口に出すと、少しだけ悲しくなった。
と、同時に、なにかがストンと胸の奥で落ち着いた。
「さ、編集しなきゃ!」
キーボードを打ちながら鼻歌を歌う。
「だって僕らみかーんせーじーん♪」
決してうまくはない歌声を奏でる。
〜〜♪〜♪
「お、おおぅ?誰だい、私のカラオケタイムを邪魔するのは!」
ディスプレイに表示される名前を見て、私はすぐに電話に出た。
「もしもーし」
『もしもし?小夏?』
「母さんどしたの?珍しい」
『あんたねぇ……一人暮らししてから何日経つと思ってるの?』
「1ヶ月?」
『しばかれたいの?』
「サーセン」
半年ぶりの母さんの声は、少しだけ疲れたように聞こえる。
春から就職とともに始めた一人暮らしは、ホントに行けていけるか心配だったはずなのに、今やひとりが楽で楽で仕方ない。
とはいえ、たまには母さんのつくる卵焼きが食べたいけど。
「んで、どしたの?」
『半年ぶりに話す親に何も報告ないのかい』
「ない!」
『あんた、ホントにあったらしばくからね』
「こっわーい」
私の笑い声は、母さんの言葉で静かになった。
「……REPLAYオナシャス」
『私はテレビじゃないんだよ』
「え……あの、まじ?」
『嘘ついてどうするのよ』
「……いつ?」
『今日』
「は?」
『14時に着くってさ』
「はぁーーー!?今何時だと思ってるの!?」
母さんの口からーーもとい、受話器から聞こえた単語に、私は発狂せざるおえなかった。
なぜなら、現在の時刻が
「今、12:30だよ!?」
『そうね』
そうねって!!そうねって!!!!!
私のいるとこから何分かかると!?
「わ、わかった。とりあえず向かうから、また連絡あったら教えて!」
『はいはい、じゃーねー』
ガチャン、と電話の切れる音がすると同時に私は慌てて着替えだした。
母さんが私に伝えたかったこと、それは……
「来るなら来るって言っとけよな!?」
Fischer'sの来訪だった。
僕は主のハコナだよ!」
ハコナ。
それが、私のYouTuber名。
私、長谷川 小夏はゲームを中心に動画をあげるYouTuber。
始めたのは些細なこと。
私の好きなゲームの実況が、クリアする前に終わったから。
私は、悔し紛れにそのゲームのクリア動画を出した。
すると、いつの間にか再生回数は10万回超え。
その動画は今でも記録が伸びていて、この前100万回言ってた気がする。
「よっしゃ!クリアーー!」
某キノコを取ると大きくなるゲームをクリアして、最後の挨拶をする。
ビデオカメラのスイッチを切って、Tmitterを開いた。
フォロワーさんは増えに増えて100万?だか。
凄いなぁ〜と笑いながら、あるYouTuberのTmitterを開く。
「Fischer's……」
ホーム画面で笑う7人を見つめながら、私は小さくため息をついた。
「会いたいなぁ……」
かつて、私を仲間と呼んでくれた彼らを思い出すと、私はどうしようもなく涙が溢れてくる。
引っ越してから、友達は出来た。
それでも、あの8人でいた時のような笑顔は出せなくて、帰るたびに落ち込んでた。
大人になったら会いに行こう。
そう思ってたのに、私は未だに会いに行けてない。
理由は明確。
「あいつらは今や有名YouTuberで、たくさんの人が周りにいる……。
私が今更行っても、仲間として受け入れてもらえるはずない……」
改めて口に出すと、少しだけ悲しくなった。
と、同時に、なにかがストンと胸の奥で落ち着いた。
「さ、編集しなきゃ!」
キーボードを打ちながら鼻歌を歌う。
「だって僕らみかーんせーじーん♪」
決してうまくはない歌声を奏でる。
〜〜♪〜♪
「お、おおぅ?誰だい、私のカラオケタイムを邪魔するのは!」
ディスプレイに表示される名前を見て、私はすぐに電話に出た。
「もしもーし」
『もしもし?小夏?』
「母さんどしたの?珍しい」
『あんたねぇ……一人暮らししてから何日経つと思ってるの?』
「1ヶ月?」
『しばかれたいの?』
「サーセン」
半年ぶりの母さんの声は、少しだけ疲れたように聞こえる。
春から就職とともに始めた一人暮らしは、ホントに行けていけるか心配だったはずなのに、今やひとりが楽で楽で仕方ない。
とはいえ、たまには母さんのつくる卵焼きが食べたいけど。
「んで、どしたの?」
『半年ぶりに話す親に何も報告ないのかい』
「ない!」
『あんた、ホントにあったらしばくからね』
「こっわーい」
私の笑い声は、母さんの言葉で静かになった。
「……REPLAYオナシャス」
『私はテレビじゃないんだよ』
「え……あの、まじ?」
『嘘ついてどうするのよ』
「……いつ?」
『今日』
「は?」
『14時に着くってさ』
「はぁーーー!?今何時だと思ってるの!?」
母さんの口からーーもとい、受話器から聞こえた単語に、私は発狂せざるおえなかった。
なぜなら、現在の時刻が
「今、12:30だよ!?」
『そうね』
そうねって!!そうねって!!!!!
私のいるとこから何分かかると!?
「わ、わかった。とりあえず向かうから、また連絡あったら教えて!」
『はいはい、じゃーねー』
ガチャン、と電話の切れる音がすると同時に私は慌てて着替えだした。
母さんが私に伝えたかったこと、それは……
「来るなら来るって言っとけよな!?」
Fischer'sの来訪だった。