いつかの夕焼けはまた赤くなる【長編】
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『何年離れようと、お前は俺たちの仲間だからな!』
そう彼らに約束を交わしたのは遠くない過去の話。
そして、その約束は今も続いてると信じてる。
昔から男勝りな性格だった私は、女の子とおままごとするより男の子と戦隊ごっこをする方が好きだった。
そのせいで小学校のころは女の子の友だちなんてできなかった。
それでも一緒にいてくれたのはたった二人の男子だった。
二人とも優しくて、いつもそばに居てくれた。
中学に上がると、二人はほかの人と遊ぶことが増えた。
『きっと、私のことなんて忘れて楽しんでんだろうな』
そう思ってたのに……
『ほら、お前も来いよ!』
『……いいの?』
『当たり前じゃん!』
『うん!』
7人に増えた彼らは、それでも私を受け入れてくれた。
ここが私の居場所。
彼らが唯一の受け入れてくれる人。
……だった。
そう、中学3年の夏までは……。
『夏休み明ける前に、引っ越すことになったの』
『……すまない』
両親から告げられた言葉は、その場で私が泣き崩れるには充分だった。
当時中学生の私は、一人でこの地に残ることも許されず、別れを受け入れるしかなかった。
いつものように誘われた土手に向かいながら、これでみんなと会えるのは最後なんだと噛みしめて、また静かに涙を流した。
土手についた私は、急いで涙を拭って笑顔で川に飛び込んだ。
汗でべとついた肌に、冷たい川の水はすごく気持ちがよかった。
不意に流れる涙を川の水で誤魔化しながら彼らに笑顔を向けた。
空も赤くなってきて、誰かが帰ろうと声をかけた。
続くように皆は帰る用意をする。
そんな中、私は1人だけ立ち尽くしていた。
『大丈夫か?』
一際背の低い彼が私の顔を覗き込んだ。
きっと、ひどい顔をしてたんだろう。
困った様に顔をしかめた彼は、私の背中を擦りながら話を聞いてくれた。
私は、顔をしたに向けながら皆に話した。
夏休みが明けたら、北海道に行かなければならないこと。
中学生だから一人で残ることが、できないこと。
……泣きたくなくて、私は必死に笑顔を浮かべて話した。
『だから、私、もう会えないんだ……』
『……』
誰も何も言わなかった。
まるで、石にされたかのように誰も身動きせず私を見つめてた。
皆の表情が悲しくて、私はその場から逃げるかのように後ろを向いた。
『突然、こんなこと言ってごめんね……。
でも、ホントのことだから……だから……っ』
ただでさえ聞こえるか分からないのに、私の言葉はだんだん語尾が小さくなってく。
『さよなら……』
それだけを呟いて私は走り出した。
土手を上がり終えた時、後ろで皆が
『何年離れようとお前は俺たちの仲間だからなー!』
それが、私とあいつらの最後の記憶だった。
そう彼らに約束を交わしたのは遠くない過去の話。
そして、その約束は今も続いてると信じてる。
昔から男勝りな性格だった私は、女の子とおままごとするより男の子と戦隊ごっこをする方が好きだった。
そのせいで小学校のころは女の子の友だちなんてできなかった。
それでも一緒にいてくれたのはたった二人の男子だった。
二人とも優しくて、いつもそばに居てくれた。
中学に上がると、二人はほかの人と遊ぶことが増えた。
『きっと、私のことなんて忘れて楽しんでんだろうな』
そう思ってたのに……
『ほら、お前も来いよ!』
『……いいの?』
『当たり前じゃん!』
『うん!』
7人に増えた彼らは、それでも私を受け入れてくれた。
ここが私の居場所。
彼らが唯一の受け入れてくれる人。
……だった。
そう、中学3年の夏までは……。
『夏休み明ける前に、引っ越すことになったの』
『……すまない』
両親から告げられた言葉は、その場で私が泣き崩れるには充分だった。
当時中学生の私は、一人でこの地に残ることも許されず、別れを受け入れるしかなかった。
いつものように誘われた土手に向かいながら、これでみんなと会えるのは最後なんだと噛みしめて、また静かに涙を流した。
土手についた私は、急いで涙を拭って笑顔で川に飛び込んだ。
汗でべとついた肌に、冷たい川の水はすごく気持ちがよかった。
不意に流れる涙を川の水で誤魔化しながら彼らに笑顔を向けた。
空も赤くなってきて、誰かが帰ろうと声をかけた。
続くように皆は帰る用意をする。
そんな中、私は1人だけ立ち尽くしていた。
『大丈夫か?』
一際背の低い彼が私の顔を覗き込んだ。
きっと、ひどい顔をしてたんだろう。
困った様に顔をしかめた彼は、私の背中を擦りながら話を聞いてくれた。
私は、顔をしたに向けながら皆に話した。
夏休みが明けたら、北海道に行かなければならないこと。
中学生だから一人で残ることが、できないこと。
……泣きたくなくて、私は必死に笑顔を浮かべて話した。
『だから、私、もう会えないんだ……』
『……』
誰も何も言わなかった。
まるで、石にされたかのように誰も身動きせず私を見つめてた。
皆の表情が悲しくて、私はその場から逃げるかのように後ろを向いた。
『突然、こんなこと言ってごめんね……。
でも、ホントのことだから……だから……っ』
ただでさえ聞こえるか分からないのに、私の言葉はだんだん語尾が小さくなってく。
『さよなら……』
それだけを呟いて私は走り出した。
土手を上がり終えた時、後ろで皆が
『何年離れようとお前は俺たちの仲間だからなー!』
それが、私とあいつらの最後の記憶だった。
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