このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

それ以外

 あたしがあの子に恋をしたのは、去年のクラス替えがきっかけでした。それまでは全く接点がなかったけど、生徒の間でも、先生たちの間でも話題になるぐらいの、優等生で可愛い子だってことはあたしも知っていました。事実、自己紹介の時、はきはきと自分の好きなことを言ってたのを見て、あぁ、やっぱり評判になるだけあるなあと思いましたし。
 それから少しして、初めての席替えがあったんです。くじ引きをみんなが引き終わって、席順を見てみたら、運命的にもあの子の席があたしの斜め前になったんですよ。そこからは、彼女の可愛い仕草とか、ちょっと抜けてるところがわかって、どんどん好きになっていっちゃったんです。授業中、真面目に授業に取り組もうとしてるけど、眠気に負けそうになってる様子とか。難しくて解けなかった問題を、ちゃんと最後までやりきりたい、って理由であたしにヒントを聞きにくることとか。もう、愛しくて、可愛くて、学校ではあの子のことばかり見ちゃってたと思います。
 それで、その思いが通じたのか、少しずつあの子とも仲良くなっていきました。その証拠に、学園祭や音楽祭の準備も一緒にやったり、受験が近くなってくると、進路の相談もされたりしましたし。あと、何よりの証拠として、あたしと喋ってる時は、にこにこ微笑みながら話してくれてました。
 まあ、そんなこともあって。あたしの体感ですけど、秋ぐらいには、両想いになってたと思います。その頃に、一回あの子の家にお邪魔させてもらったんです。そしたら、あの子は「ストーカーされてるかもしれない」ってあたしに相談してくれて。何件も怖いメールが届いたり、塾帰りに後ろから付き纏われたりしてるって、あたしにこっそりと教えてくれて。詳しい話をしているうちに、あの子が泣いちゃった姿を見て、あたしは「やっぱりあたしがこの子を守らないと」って決心したんです。
 そういうことがあって、あたしはひとりの教師として、そしてあの子の恋人として、ああいう行動を取ったまでなんです。
18/18ページ
スキ