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「おめでと、ドンヘ」
「うん。ありがと」

10月15日、0:00。

なんで今さら照れるのか、よくわかんないんだけど。
ふわんと、ほっぺを染めてヒョクチェは言う。

ああ、もう可愛い。
これだけでも嬉しい。

抱きすくめると、ヒョクチェはチカラが抜けるようなため息をついた。

「・・・ケータイ、鳴ってるよ」

うん、確かに、ポケットでブーブーゆってる。
誰かがメールやらラインやらくれてるんだろうけど。

じゃましないで。

せっかくヒョクチェの部屋でふたりきり。
俺はケータイの電源を落として、ベッドに放り投げた。

「いいの・・・?」

いいに決まってる。
必要な連絡以外、本当はヒョクチェからしか受けたくないくらいなんだもん。

「いーの。それより・・・ね?」

キスしてよ。
すこし唇を尖らせてみせた。

もちろん誰もいやしないのに、ヒョクチェは一度目をウロウロさせて。
それからちいさなキスをくれる。

「もっと」
「・・・ん・・う」

頭を掴んで引き寄せて、被せるように柔らかい唇をふさいだ。
舌をすべり込ませると、肩を震わせながら応えてくれる。

俺はすっかりいい気になる。

思う存分掻き回して、脱力したヒョクチェをベッドに押し込んだ。



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