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ねこのからだ ※




「ふあ・・ッ、あッ!!・・ん」
「いい? 痛くない?」
「う・・、へ・・きッ・・・、あッ」
「つらかったら、ちゃんと言うんだよ?」

限りなく優しく、ガラス細工みたいに扱われて。
丁寧に時間をかけてやっと、ドンヘの熱が俺のなかに入ってきた。

ここに至るまでに、何度イったかわかんない。
でも・・・、一度もつらい思いはしなかった。

「ひ・・あ!!・・あ、あ、あッ」

そう思ったそばからもう限界。
まだろくに動かしてもないのに。
・・・どうしよう、そんなコト言うの恥ずかしくてできない。

「ヒョク・・・、いっかいイく? そのほうが楽?」

ドンヘは緩やかに動きを止めて聞いてくれる。
さっき手でしてる時だってそうだった。

・・・・・・なんだか。調子が狂う。
俺がこんな事態になったらてっきりさ・・・
妙にテンション上がって、俺の反応を楽しむみたいにするかと思った。

先回りして聞いてくれて、言いづらいコトも頷くだけで済むようにしてくれる。
年上の恋人みたいになっちゃったから、ちょっと違和感だったりして。
とにかく今は、そのほうが助かる。

俺に覆いかぶさってるドンヘを見つめて、ゆっくり頷いてみる。

「うん。じゃあ、イカせてあげるね」
「ん・・・あッ!! すぐ・・だよ・・・・、すぐ・・きちゃうッ」
「いいよ。ここ、いい? 強くない?」
「うん・・ッ、あ!!・・も、ダメ!!・・あッ、あーッ!!」

優しいけど的確に突かれて、あっけなく俺は弾けた。
びりびり、甘い快感がシッポの先まで流れてく。

「上手にイケたね。いい子」

労わるような仕草で、頭と耳を撫でてくれる。
涙でぼわぼわする視界のなか、俺を見下ろしてるドンヘ。

乱れた呼吸のせいじゃなく胸が痛い。
ぎゅうぎゅうと絶え間なく心臓を掴まれてるみたい。

ドンヘが、あんまりにも愛しそうな目をするから。

「ドンヘ、・・・好き・・・」

無意識に唇が動いてた。
なんか、そういう言葉を伝えないといられなくて。
体だけじゃなくて、頭まで沸騰してるのかもしれない。

「・・・・・・俺も・・・、大好き、ヒョクチェ・・・」

夢見心地とでもいうようなトロンとした眼差し。
たったひとこと、言葉にしただけ。
それだけでこんな幸せそうにされてしまったら・・・

かえって困っちゃうよ、ばか。

「今度は、一緒に・・イこ?」
「うん、うん・・・」
「・・・なんだよ、へらへらして・・・」
「なんでもない。嬉しいだけー」

もう、わかったから。
いっそ熱に浮かされちゃいたい。
そう思ったら心臓と一緒にヘンなトコまできゅっとした。

「んぅッ・・あ・・・」
「ふふ、催促? かわい」
「ちが・・けど・・、はやく・・ぅ」
「うん、よく・・してあげるから、ね」

完全に矛盾してるハズの俺の言葉を、ドンヘは優しく掬いあげた。



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