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「ん、ん・・・ッ」
手袋を外したドンヘの指先が、肌の上を這い回る。
宝石でも扱うみたいな繊細すぎる動きに、神経がどんどん尖っていく。

「あッ、・・そこ・・・ねぇ・・・ッ」
おかげでピンと張り詰めてしまった胸の一点を、擦られただけでたまらなくなる。

「・・・はい。どうしますか?」
どうしますか、だって。
どこまでそれで通す気なの?
動揺が見たくて、俺のなかで妙なスイッチが入って。

「きゅって、して・・ッ、もっと・・・」
体が求める言葉を、ありのままに伝えた。
普段はそう思っても、なかなか口には出せないんだけど。

「・・・ッ、・・・は・・い」
一瞬、ちょっとびっくりしたよね?
そんなドンヘの反応が可愛くて、不思議な優越感。

「ふあ!!・・んッ、そう・・強く・・して・・ッ」
言われた通りにドンヘはその突起を両方摘んで、押しつぶすようにしてる。
いつもより早くよくなっちゃいそう。
だってこんなの、なんだか新鮮なんだもん。

「これくらいで・・・いいですか?」
「ん、うんッ・・」
熱そうなため息を挟むドンヘ。
めずらしく顔もすごく赤い。
赤面している俺を、ドンヘはよく可愛いと言うけど、その意味が今はよくわかる。

「ドンヘ・・・ッ・・・進んで?」
「進む・・?」
「こっち・・・触って?・・あ、んんッ」
「了解・・・しました・・・」

ドンヘの片手を体の中心へと導いた。
勝手に焦れていたらしいその部分。
軽く握られるとびくっと跳ねる。

「あッ、あ、ああーッ!!」
「・・・ヒョ・・ク」
大きく擦られて感じながらでも、頑張って見つめてみた。
うろうろと彷徨うドンヘの視線。
捕まえたくて覗き込むと、不安かと思うくらい小さく名前を呼ばれた。

今日初めてな気がする愛称呼び。
もっと呼んでよ、そうやって。

「ぃ・・いよ・・ッ・・あ!! さき・・の方、もっとぉー」
「う・・、は・・はい」
「そのまま・・・擦って・・ッ、イカせて・・・ッ」
「・・・・・・う・・ん」

ああ、こんなコト。
ねだってしまうなんて恥ずかしいんだけど・・・

ドンヘの余裕なさそうな顔。
それが俺をおかしくするの。
実際、敬語がだんだん抜けてきてる。

「イッって・・、いい? も・・・ダメ・・ッ」
「あ・・・う、う・・ん」
「はあ・・んッ!! ん、んーッ・・ああああッ!!」
「わ・・すご・・・ぃ・・」

腰のあたりにいっぱい溜まってた疼きみたいなのが、一気に破裂する。
ドンヘの手のひらがそれを受けてくれる。
ホントに・・・すっごい。
ずっとずっとしてなかった時みたいに、俺は立て続けにスパークした。

「・・・あー、あー・・・あ、・・・」
出し切ってもまだ震えてしまう。
閉じてしまってた瞼を開くと、泣きそうなくらい眉を下げたドンヘが目の前に見えた。

「・・・・・・も、ムリ・・・」
「え・・・、な・・に・・?」
「頭バクハツしちゃいそーだよおおおおお」
「うわああああ」

燕尾服の裾を翻すイキオイで、ドンヘは急に抱きついてきた。
ベッドの弾力でふたりして弾む。

「なんなのお前!! どんだけ俺を夢中にさせたら気が済むのー!!」
・・・やっといつものドンヘが見れた。
騒ぎながらぎゅうぎゅうしてくる様子に、俺は内心すっごく安心する。
すましてるのもカッコいいけど、やっぱり素のドンヘがいいよ。

「・・・気なんか、済まないよ」
俺の肩に顔を擦り付けてるドンヘの頭にむかって小さく呟く。
限りなく、夢中でいたらいいじゃん。
どうせ、俺もドンヘももう、後戻りなんてできないんだから。


 
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