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青年タイム ※



「ちゃんとつかまらないと、危ないよ」
だったらちゃんとベッドに寝かせてよ。
優しいふりをして、結局意地悪。

ベッドに腰掛けたドンヘに、正面からだっこされる形で跨って。
待っていた熱がゆっくりゆっくり俺のなかに押し入ってくる。

「う・・・きっつ・・・」
「んーッ!!・・う、う、は・・あああッ」
息を吸っていいのか吐いていいのか、よくわからない。
待ちくたびれた体が、歓喜してる。

言われなくてもドンヘに縋り付いてしまって、間に挟まれた眼鏡が軋む。

「あ、割れちゃうね、コレ」
「・・?」
「そーだ、じゃあヒョクがかけてよ」
「え?・・う、わ」

ドンヘは髪を揺らしてフレームを外すと、俺にひょいっとかけさせた。
・・・あ、やっぱり伊達だった。
クリアなレンズ越しのドンヘの笑顔に思わず見入る。

「こーゆーのヒョクがすんの久しぶりだね。可愛いよ」
メタルフレームだと目が小さく見える気がするから、もうイヤだったのに。
ドンヘみたいなはっきりした目鼻立ちの方が、きっと似合う。

むーっと口を尖らせていると、ドンヘはほっぺを撫でて微笑んだ。

「しかもこのカッコだとアレだね」
「・・・な、に?」
「優等生がイケナイこと覚えちゃったっぽくてさらにエロい」
にへーっと目尻を下げてる。

ここまできてもドンヘは、俺のことも脱がさないし自分もきっちりジャケットを羽織ったままだ。
敬語はやめてもいいってゆってくれたけど、ごっこ遊びをやめる気はないらしい。
もう・・・汚れても知らないよ?

「・・・先生が、教えたんでしょ・・・?」
イケナイのはどっちだよ。
腕の中にいるドンヘ先生を軽く睨んでやる。

「ふふ、そう。こっちの覚えの方がヒョクは早いね」
「・・・別に覚えてない」
「ふうん? じゃあこのままでもいいの?」
「・・・・・・う・・・」

いちばん奥まで埋め込んだままドンヘはずっと動きを止めている。
さっきから何度も、勝手に締め付けたり緩めたりを繰り返してる俺のなか。
否定したとしても、説得力がゼロなのはわかってる。

「ヒョク、ねえ・・・どうなの?」
「あッ!・・ん、ん・・」
くんっと揺らされて、期待するけど。
一回だけでまたドンヘは俺の様子を探りにかかる。
ばか、言わなきゃ・・いけないの?

「俺はこのままでも飽きないんだよ」
「・・・うそ、つけ・・・」
「嘘じゃないよ。なんもしなくてもきゅうきゅうしてくれるし」
・・・だめだ。
観念しないともっと恥ずかしい。

「・・・・・・・・・う、ごいて・・・」
やだもう。
だけど、欲しがったのは俺なんだった。
いまさら意地を張っても、仕方ない。

「はい。よくできました」
ドンヘはにっこり笑って、俺の胸のあたりに人差し指で花マルをえがく。
遊びだってわかってるけど、先生にそれをもらうとなんだか嬉しい。

つられるように笑って見せると、ドンヘは急にかえって真剣な顔をした。
・・・?
なんだろう。

「お前ってさ・・・」
なに?
やっぱりはしたないこと言ったからイヤになった?

「・・・たまんない」
「え?・・・あ、あッ?!・・ひゃあッ」
突然始まる律動。
よく理解できないうちに、脳天まで突き抜けるみたいな快感を受けた。

「この状況で笑わないでよ。好きすぎて死んじゃう」
「なに・・そ、れ・・・あッ!!・・う、うッ」
意味のわからないことを、困ったように呟くドンヘ。
でも、表情のわりに動作が激しい。
ずくずくと奥まで差し込まれて、一瞬気が遠くなる。

「ごめん。俺、余裕なくなっちゃった」
そんな、急に・・・困る。
ただでさえ深く入っちゃってるのに、そんなにおっきく掻き回さないで。

「んんーッ!!・・ッ・・ッふ、う!!」
仕立ての良さそうなドンヘのジャケットに思わず噛みついてしまう。
首のうしろのあたりを、ピリピリするような刺激が何度も駆け抜けた。

「すっごい・・気持ちい・・・う、あ!!」
「や、だ・・・待ってッ・・待ってよおおおッ」
「無理、だよ・・・このまま・・・イクよ?」
「だ、め!!・・あ、ひうううッ」
だってなんかすごすぎる。
おかしくなりそうで、怖いんだ。

「ねえ、奥で・・出すからね? ちゃんとそれ・・感じてよ」
「・・ん、うんッ・・・」
わざわざそんなことを言うから、その感覚を思い出して震えてしまった。
俺の意思の外で覚悟する体を、止める術はきっともうどこにもない。

「あ、あ・・・も、ダメだ俺ッ」
「俺、もッ・・・あああッ!!・・イクううう!!」
「ヒョク、ヒョク・・・ッう、あ!!」
「ど、んへ・・ッあ、やああああ!!」
予告どおり。
あっつい精液をこれ以上ないくらい奥に注がれる。
ビクビク背中がしなるから、余計それが刺激になって気が狂いそう。

「・・・ッ、・・・ねえ、ヒョク・・・」
手放しかける意識のすみで、ドンヘが俺を呼んだ気がする。

「・・・他の何も覚えなくていいから」
切なそうに途中でため息をついて、
「俺の味だけ、覚えて」
やたら甘ったるい声を俺の耳に吹き込んだ。


 
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