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青年タイム ※




「ふ、ああ!! も、ダメ・・です・・」
「ダメじゃわかんないよ。ハッキリ言いなさい」
右手はとっくにペンを放り出した。
『先生』に爪を立てるワケにいかなくて、机にしてる鏡台をきりきり掻いている。

「あ、あ!! もう・・イキます・・ッ」
「もう?」
含み笑いのドンヘが先端をくりくり撫でる。
震えるたびに俺のものはすこしずつ蜜を吐き出して、今や全体がぐっしょりと濡れてる。
摩擦がしやすくなって、どんどん快感を送られた。

椅子に腰掛けた俺の両足の間に、ドンヘが膝立ちで挟まってる。
太ももの半分くらいまでだけ、下着ごとパンツをおろされて。
ネクタイはしたままで、シャツのボタンはほとんど外された。
ドンヘはそんな俺を何度もまじまじと見ては、握りこんだそれをどんどん追い立てていく。

煌々と灯りがついた部屋でそんなことをされて、顔から火がでそう。
まさか、これ以上恥ずかしいコトになるなんてこの時は思っていなかった。
解放されたくて夢中で。

「ひゃううう!! あ、あ!! せんせ、も・・イクぅッ!!」
「ふーん。ダメだけどね」
「・・アッ?!」
背中を駆け上がる射精感に身を任せようとしたのに。
意地悪な指が、根元をがっちり掴んでそれを食い止めた。

「く、ふッ・・や・・なんでぇ?!」
「訓練って言わなかった? 少しは鍛えなきゃ」
ぶわっと溢れた涙でドンヘの姿がぼやける。

「ん、んんーッ!!」
「集中力の前にもっと耐えられるようにしないと、ね?」
「や、だぁ!! ムリ・・です・・、あ!!」
「やだとか言うの? お前が将来困らないためにしてあげてるのに」
「ふ、あ!! ごめ・・なさ・・」

冷静に考えれば、ドンヘはめちゃくちゃなコトを言ってるはず。
だけど、その眼鏡とスーツと・・・なにより漂う威圧感が俺の感覚を麻痺させる。
この服を着たままで、先生に異論を唱えるなんてきっとできない。
大袈裟に眉を下げたドンヘに、反射的に謝ってしまう。

ああ、でも・・・
苦しい。
溜まってるどろどろの欲を、一秒でも早く出してしまいたい。
ドンヘが人差し指と親指でつくっただけのそのリングが、恨めしくて仕方ない。

「せんせ・・・、ドンヘ先生・・ッ、もぉ・・許して!!」
「我慢したらその分気持ちよくなれるよ」
「は、い・・、でもッ・・・俺・・・」
「限界なの? でも、これ超えないと強くなれないよ?」
「だって、ダメ、も・・・ダメぇ!! イキたいよぉぉ!!」

喉をすり抜ける悲鳴。
自分がなにを口走ってるのか、よくわからなくなってきた。
ぴくんぴくん、怖いくらいからだじゅうが震える。

「訓練にならないじゃん。そんなに感じてたら」
呆れるようなため息の後、ドンヘは空いてる左手でぐいっと俺のほっぺを拭った。

「でもまあ。可愛い生徒をこんなに泣かしちゃダメだよね」
「ん、く・・ッ・・んぅーッ!!」
突然その手を口内に突っ込まれる。

「いいよ、イッても。唇噛まないように、俺の指噛んでね?」
「ひ、うッ・・あ、?!・・アッ!!」
一瞬、なにが起こったのかわからなかった。
塞き止めていたリングが緩まって、そのまま上下にスライドされる。
目が眩みそうなピンクの渦で頭がいっぱい。

「・・・ん、んううッ!!・・・ッ、~~~ッ!!」
焦らしに焦らされて訪れた瞬間は、甘いというかもう、暴力みたいな性感だった。
出したくても声も出せない。

やっとやっと出口を見つけて解放される粘液。
沸騰しちゃったんじゃないかってくらい、熱い。

「すっごい・・・」
「あ、あ、ああああーッ・・」
ドンヘがため息みたいに呟く声が、近くなのに遠く聞こえる。
最後までずっとびくびくしながら、俺のものはすべてを吐き出した。
ひたすら気持ちよくて、瞼の裏を何度もスパークが走る。

「う、わあ・・・いっぱい、だよ?」
「う・・う・・・、ッ」
ドンヘは散ってしまわないように、器用に手のひらで受けたらしい。
びしょびしょに濡れてしまった右手。
俺は椅子から崩れ落ちてしまわないように、ギリギリで体を支えてるから。
瞼を持ち上げるとその光景が目の前で。

「ね? ヒョク・・・これ、見て」
「・・・や・・だッ・・」
広げて見せるその手のひらに、羞恥でまだ止まらない涙が上乗せして零れる。

「気持ちよかったんだね? 嬉しい・・・」
ちらっと見遣ったドンヘは、なんだかふわふわ幸せそうに笑ってる。
状況と不釣り合いなくらい。

『先生』の冷たそうなオーラは、ドンヘの表情が変わっただけで跡形もなく消えた。
押さえつけられるような威圧感から解放されて、余計な力を抜こうとして・・・
違和感に気づいた。

「・・・は・・あ・・ッ」
あれだけ思いっきり出したんだから、少しは引いても良さそうな体の熱が・・・引かない。
それどころかやたら心臓がバクバクする。
余韻とは明らかに違う感覚。
なに・・・?
怖い・・・

「・・・飲んじゃえばよかった・・・」
俺の戸惑いをよそに、ドンヘは飽きずに俺と俺の出したものを眺めて。
そんなひとりごとを言いながらやっとその手をタオルで拭っていた。

「・・ッ・・・ッ・・ぁ・・」
その間も震えが止まらない。

やだ、こんなの。
もしかして・・・
俺、足りないの?
加速する鼓動と同じリズムで蠢くのは、いつもドンヘを受け入れる粘膜。

なのにドンヘは、満足そうにしていてその先をする気配がない。
俺が良くなるよりヒョクを感じさせるのが楽しい、とか・・・普段からそんなコトを言っていたけど。
今、それじゃ困る・・・かもしれない。
いや、それで困るようじゃもっと困るんだけど・・・
男なのに、射精するだけじゃ足りないなんて、そんな事態。

「ヒョク・・・?」
ふるふるしてる俺を、ドンヘは不思議そうに覗き込んでくる。
いっそさっきまでみたいに演技をしていてくれたら、まだ救われるのに。
レンズの向こうにあるっていうだけで、いつもと同じ愛しそうな瞳。

「どっか痛いの?」
「・・・ッ!!、んんッ」
優しく髪を撫でようとしただけのドンヘの手に、俺の体は過剰反応する。
どうしよう。
全身をくまなく犯した疼きは、到底治まりそうにない。

「・・・どん・・へ・・、ねえ・・」
たまらなくなって名前を呼んだら、すごい甘えるみたいな声が出た。
ねっとり絡みつくみたいなの。

「・・・・・・入れ、て・・・?」
ドンヘの目が見開く。
当たり前だよ、なんでこんなコト・・・

「欲しい・・の? ヒョクは、そういう子なんだ?」
ちがうよ、ちがうけど、でもなんか・・・
「・・・欲し・・い・・・、ドンヘの・・」
勝手に唇が動くんだ。

「・・・・・・欲張り」
爽やかなくらいにっこり微笑まれる。
俺がこんなんになったのはドンヘのせいなのに。
責任とって、めちゃくちゃにしてよ。
もうなんにも、考えられなくなりたい。

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