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親友の好きな人(京楽 浮竹)

25.手紙の内容(本編とは関係ありません)
 ※捏造甚だしいです。

 

 前略、横山千草総務官様
 
 某の剣技は月日と共に衰えております。戦いの中に身を置けば、某の命は長くないでしょう。
 ですが、某の願いとしては、一人の武士(もののふ)として命を終えたいと思う所存です。
 手前味噌な頼みではありますが、某の後釜には現副隊長平子真子を置いていただけませんでしょうか。本人は隠しているつもりでしょうが、卍解は習得済みです。
 あれは目が良く、部下の内面を見て配慮ができる奴です。あれの人を見る目に狂いはありません。某が保証いたします。
 平子真子が隊長になれば、今より随分風通しのよい隊ができる筈です。
 どうぞ、老いぼれの願いを聞き入れていただきますよう。
         五番隊隊長五十嵐太郎左衛門


 平子は手紙を握りしめたまま、涙で濡れないよう、肘で目を覆って泣いた。
「死ぬ気でおるやんけ、ボケェ…………」
 隊長の諦めに近い思いに腹が立ち、それに気づけなかった自分を責めた。
 だが、隊長の手紙を読む事で自信をつけた平子は、確信を持つことができた。

 あの藍染いうんは、見張らんとあかん。

 平子は以前から、藍染を薄気味悪いと思っていた。その時は、単に自分が気に入らないだけだと思っていたが、年度末の会議で藍染を見て、その感情が警戒心なのだと理解した。
 藍染は、千草を見ているようで見ていない。隊長達を見ていないようで、細心の注意を払っている。
 何の為に千草サンに近づいた?。
 千草サンの能力か?
 総務の情報か?
 総務官だけが握る秘密か?
 そもそも、何で藍染は振られるの分かってとって千草サンに近づいた?
 振られる必要があったんか?

 あかん。分からん事だらけや。
 隊長、見とけよ。アンタが信じてくれた目で、暴いたるわ。アイツの化けの皮を。
 待っとれよ、藍染。
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