【へし切長谷部】特別
────主に都合良く振り回された挙げ句、結局他の男に乗り換えられた刀
ハハッ、なんて惨めな結末だろう
まるで御笑い種だ
俺が全てを投げ出して、貴女に尽くしてきた今までの事は一体何だったのでしょう
嗚呼、全ての事を変えてしまったあいつさえ居なければ
いや、今からでも遅くない
あいつさえ居なくなれば…
可哀想に、貴女は悲しみに暮れるでしょう
それを見た馬鹿な刀達は必死になって貴女を慰める
でも、貴女の心は満たされない…
何故?そんなの簡単ですよ
「特別」存在を失ったから
そして気付くのだ
やはり貴女の事を分かっているのは、「特別」なのは俺しかいない、と
嗚呼、あいつさえいなくなれば…
いや、あいつは居なくなったりしないだろう
これから貴女の「特別」としての座で、幸せな日々が待っているというのだから
それなら…
ならば、無理矢理にでも引きずり下ろす迄だ
俺があいつを殺せば良い
そうすれば、全ては無かった事になる
いや、しかし…
仮に、俺が誰にも知られずにあいつを殺す事に成功したとしても、こんなタイミングで死ぬなんてどう考えても不自然
間違いなく、疑いの目は俺に向けられるでしょうね
そうなれば俺は、嫉妬のあまり仲間を殺め、主に取り入ろうとした無様な刀として一生を過ごす事になる…
貴女は俺を恐れ、刀解するかも知れない、いや、それならまだ良い
他の誰でもない、愛おしい貴女自身の手で俺は最後の刻を迎えられる
しかし、もし、貴女がそれすらも嫌がったとしたら
他の奴に下げ渡しでもしたとすれば…
俺は二度と、貴女と口をきく事も、貴女に使われる事も無く、一生貴女に軽蔑され続ける…
嫌だ、それだけは嫌だ
俺は貴女さえいれば、それで良い
殺そう
皆、殺してしまおう
貴女が俺以外にすがり付くものが無くなるように
貴女の瞳が、俺だけを捉えるように────
ハハッ、なんて惨めな結末だろう
まるで御笑い種だ
俺が全てを投げ出して、貴女に尽くしてきた今までの事は一体何だったのでしょう
嗚呼、全ての事を変えてしまったあいつさえ居なければ
いや、今からでも遅くない
あいつさえ居なくなれば…
可哀想に、貴女は悲しみに暮れるでしょう
それを見た馬鹿な刀達は必死になって貴女を慰める
でも、貴女の心は満たされない…
何故?そんなの簡単ですよ
「特別」存在を失ったから
そして気付くのだ
やはり貴女の事を分かっているのは、「特別」なのは俺しかいない、と
嗚呼、あいつさえいなくなれば…
いや、あいつは居なくなったりしないだろう
これから貴女の「特別」としての座で、幸せな日々が待っているというのだから
それなら…
ならば、無理矢理にでも引きずり下ろす迄だ
俺があいつを殺せば良い
そうすれば、全ては無かった事になる
いや、しかし…
仮に、俺が誰にも知られずにあいつを殺す事に成功したとしても、こんなタイミングで死ぬなんてどう考えても不自然
間違いなく、疑いの目は俺に向けられるでしょうね
そうなれば俺は、嫉妬のあまり仲間を殺め、主に取り入ろうとした無様な刀として一生を過ごす事になる…
貴女は俺を恐れ、刀解するかも知れない、いや、それならまだ良い
他の誰でもない、愛おしい貴女自身の手で俺は最後の刻を迎えられる
しかし、もし、貴女がそれすらも嫌がったとしたら
他の奴に下げ渡しでもしたとすれば…
俺は二度と、貴女と口をきく事も、貴女に使われる事も無く、一生貴女に軽蔑され続ける…
嫌だ、それだけは嫌だ
俺は貴女さえいれば、それで良い
殺そう
皆、殺してしまおう
貴女が俺以外にすがり付くものが無くなるように
貴女の瞳が、俺だけを捉えるように────