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【へし切長谷部】特別

翌日、長谷部は結果報告に行かなかった。
職務室に行けば、主の横には近侍として青江が居るだろう。
あの二人が一緒に居る所を見るだけでも、吐きそうな程嫌気がさした。
昨日の事で、長谷部は自分が唯一"男"として主と契りを交わしたという「特別」でなくなったという事実に、大きな衝撃を受けていた。
それにもし、このままずっと青江が近侍をする事になれば、今まで築いてきた近侍としての立ち位置まで失う事になる。
────そうなれば、俺は…
そこまで考え、長谷部は思わず目を閉じた。
刀だった時には感じることの無かった痛みが、体の中でズキリと音を立てる。
────俺は、これからどんな顔をして主に尽くせば良いというのだろう?
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