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第1話、誠の剣士

 ラグナロクにて、人類闘士の素性が判明した。なんと、アダムを覗く人類闘士全員女性だったのだ。そのため、ラグナロク終結以降、彼女らは頻繁に集まっては女子会を開いているのだ。今回はそんな彼女らの女子会の一部を紹介しよう。

 你好!我が名は嬴政!最近のものは始皇帝と呼んでいるとだったか?まぁいい、今、朕は神殺しの同士達と女子会というものをしている。朕は生前、女子会というのをした事が無かった。朕の周りにいた同性といえば、育ての親である春燕だけだったからな、だから、こうして同性同士で集まって話すことはとても楽しい!何を話してるかというと、主に恋人の話だな。アダムと1人例外を除くが、朕も含めここに居るもの達は全員対戦した神と付き合っている。故になにかトラブルがあった時のためにいろいろ話し合っているのだ。
「さて、近況報告だな、ここ最近なにかトラブルに巻き込まれた者は居るか?」
そう言うと、手を挙げたものが1人、朕の親友で、かつて幕末最強の剣士として名を馳せた沖田総司である。彼女はこの中で唯一対戦した神と付き合っていない者だ。
「して、何に巻き込まれたんだ?総司。」
「えっと、先日、土方さんと屯所周辺を散歩してた時に、」
そう言うと彼女は話し出した。なんでも、散歩の途中、いろんな者から襲われそうになったという。それも総司1人の時に。
「なんだそれ?!」
「いや、1人ならまだしも何人にも襲われるとかおかしすぎるでしょ?!」
「絶対土方が居ないの狙ってるよ、だからあまり彼から離れたらダメだよ。絶対だよ、絶対。」
アカン、セコムが反応してしまった。
シムナ、ミシェル、呂布の3人は総司のセコムなのだ。シムナとミシェルは総司の親友で、彼女の対戦神であるロキを常に警戒しており、呂布は総司と同じ北欧神を相手にしていたことで仲良くなり、今じゃ、妹のように可愛がっている。そして、3人とも過保護の域を超えているため、目をつけられてしまえば終わりと言えよう。
「と、とりあえず襲われそうになったとき総司どのは一体何をしたんだい?」
そう小次郎が言った。それに対して、総司は
「あぁ、それなら相手の急所を蹴りあげました。」
露出狂が大半だったので。
そう総司が言うと、シムナが
「は?総司の綺麗な足がそいつの急所に?当たった?嘘でしょ?」
まあ、そうなるとは思ったが、まさか襲ってきた者の大半が露出狂ということもセットで付いてきたのだ、流石の朕も驚く。露出狂から襲われたというのなら、総司の目に汚い所を映したということだろ?今すぐにそいつを絞めたい。(始皇帝は沖田の隠れセコムなのだ!ちなみに本人はそれを自覚していない。)
「土方がいる時に襲って来るならまだいいけど、いや、良くないけど、1人の時ってのがタチ悪いよな、かも露出狂だろ?ピーーしてピーーする気満々じゃねえか。」
ちょっと雷電からとんでもない事が聞こえたが、今は気にしないでおこう。だが、これが本当に起こってしまった場合、最悪、男性恐怖症になってしまうかもしれない。そうなってくると新選組のもの達も拒絶してしまうかもしれない。愛する仲間、そして恋人とも一緒に居られなくなるかもしれない。それは絶対に避けたい。だって、総司が総司らしくいられる唯一の場所だから。と、そんな事を話していると、どこからか物音がした。女給の者かと思ったが、ドタドタとした重い足音、なにか嫌な予感がする…
 そして、その予感は当たってしまった。
「ハァハァ総司ちゃん、今日も可愛いね…おじさんと気持ちいい事をしよっか…ハァハァ」
突然扉が開け放たれた。そこにいるのは何とか性器を隠している物以外何も着てない息の荒い露出狂だった。あと臭い。
「な、何なんですか!貴方は!毎度毎度襲いかかってきて!何がしたいんですか!」
強気に出ているが、声が震えている。やはり怖いのだろう。
「何って、そんなの、総司ちゃんとひとつになりたいからに決まってるでしょ?さぁ、早くおじさんに身を委ねt「おい、」ん?」
男の前に出たのは、ニコラだった。
「てめぇ、総司の気持ち考えねぇで何やってんだよ。その脳みそは飾りか?お前みたいな奴にはお似合いかもな?その飾りにもよ〜く分かるように教えてやるよ。総司には恋人がいるんだよ、土方っていうんだがな、そいつはお前みたいな雄豚なんかよりずっとずっ〜と良い男でな、総司のことを大切な恋人、そして仲間として見てるんだよ、それは総司も同じでな、2人は真にお互いを愛し続ける、まさに最高のカップルなんだよ!その間にお前は入る事ができるか?無理だろうな、なんせお前は総司を犯すことしか考えてない最低な野郎だからな、それに総司の家族でもある新選組は男所帯だ、なら分かるよな?お前が無理矢理にでも総司を犯してみろ、そうしたら最悪の場合男性恐怖症に陥る、そうなればアイツは今まで通りの生活を送れなくなる、そうなると新選組の奴らまで拒絶してしまうかもな、そうなった場合アイツの笑顔はもう見れないかもしれない、鈴を転がしたような愛らしい声が聞けなくなってしまうかもしれない。そうなったらお前も困るだろう?だからもう総司を犯そうなんて考えは捨てろ、そしてもう総司に近づくんじゃねえ!!これ以上総司に汚ねえもん見せられたらたまったもんじゃないからな!さっさとここから去れ!この雄豚が!」
「は、はひぃ…」
ニコラの大演説に怖気付いたのか露出狂の変態は去っていった。普段温厚で優しいにニコラがああなったのは流石に驚いた。まさかこやつも総司のセコムか?
「大丈夫でしたか?皆さん」
「あ、ああ、大丈夫ではあるが、総司が…」
「へ?」
ふと見ると、呂布に抱きしめられ、顔を赤くしてプルプルしている総司がいた。ああ!なんて可愛らしいのだ!今が緊急事態じゃ無ければ文明の利器で連写してたとこだぞ!っと少しばかり己の欲が出てしまった。とりあえず、どうしたのか聞くのが得策だろう。
「総司、どうしたのだ?」
「ニコラの大演説で土方だけじゃなくて、自分まで褒められたのが恥ずかしかったのかもね。そんな所まで見られてたのかってなってたと思うよ。」
「仕方ないじゃないか!あんな幸せそうな2人見てたらあんな変態に総司取られてたまるかってなって、それで、いろいろ、言って、しまった…」
「大丈夫じゃない?あの野郎にはいい薬になったと思うよ?」
「なら良いか。」
「良くないですよぅ…あんなの言われたらすごい恥ずかしいですよ…」
そう言いながら呂布の胸元に頭をグリグリする。やめろ、それ以上は可愛すぎて死人が出るぞ。
「まあ、良いでしょ?今回はこれにて一件落着ってことで。」
「ああ、そうだな。よし、今日はこれでおしまい!各自家に戻ったら直ぐに連絡するように!」
「「了解(です)」」
今日はこれで終わりだな。ニコラに少しだけ気になることを話すか。
「ニコラ、ちょっと良いか?」
「ああ、いいけどどうしたんだい?」
「もしかして、おぬしも総司のセコムか?」
「ああ、そうだよ、だってあんな小さくて可愛い子守ってあげなきゃでしょ?」
なんともニコラらしい理由だと思ったな。まさか総司のセコムが4人だったとは、流石に驚いた。まさか他にも居たりはせんよな。

始皇帝はそう言った。まさかそれがフラグになる事も知らずに。
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