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LIGHT BLUE



日曜日の部活終わりに、同中組でトレーニングに行った4人が、さあ帰ろう、という時の話だった。



4人のことに気づき、どうやら手を振っている男の子がいる。


敦史「おっとー、出たー」
岳人「知らないフリ、知らないフリ」
敦史「そうだね、そうしよう」
輝「そして気づかないフリして素通りですよ」
詠斗「みんな流石すぎ」

わざと素通りしようとしても、無効だったようで。


真月「おい、お前ら、おーい」
岳人「え、誰ですかー?」
真月「いい加減にしないと岳人のこの前の話みんなにするよ?」
岳人「あーやめて!!それはやめて!!ごめん悪かったって!!!」
敦史「岳人ひっかかりやがった」
真月「俺が岳人のこと引っかからせる方法なんていくらでもあるわ」

岡江真月くん。緑岡高校の3年生で、つい最近ソフトテニス部を引退したばかりである。彼らの中学時代のチームメイトだ。岳人はペアを組んでいた時もあった。

そして彼らは、近くの公園のベンチへ移動した。



輝「それにしても地区大会のとき華麗な転びを見せてくれましたね」
真月「しかもあれが星の里との試合でだよ??この4人みんな爆笑してた顔が目に入ったよ」
輝「バレました?」
岳人「団体戦の時ね、面白かったわー。」
真月「お前が1番笑ってたじゃん!!」
岳人「そりゃベンチにいたから目の前だったもんな??」

先月の地区大会の時に、団体戦で星の里高校と、緑岡高校は当たったのだが、その時に真月は華麗な転びを見せていたのだ。ちなみにその試合の相手は、内藤吉岡ペアでした。


敦史「てかもう引退?」
真月「引退しましたー。まあ別にそんなガチでやってる訳じゃなかったしな、皆と違って」
岳人「でも雪原中のソフテニってガチで続けるかそもそも続けないかの2択に分かれるからまっつんみたいな人珍しいかもね」
真月「確かにね、古き強豪の雪原中だもんね」
輝「今じゃ豊美中の存在が濃すぎちゃってますけどね」
真月「西中の先生が豊美に来て強くなったんだっけ?」

敦史「健一たち2年生の時だっけ?」
真月「そうそう。」
輝「ちょうど先輩たちの代っていい具合に張り合ってましたからねその2校。あの時の団体戦楽しかったなー。」
詠斗「分かる!俺3年生より2年生のほうが楽しかった。特に東区予選」
岳人「多分俺も人生で1番楽しかった大会それだわ。高校のどの大会よりも」


雪原中ソフトテニス部は、伝統のある学校で、全中出場歴も市内では最多とも言われている古き強豪校なのだ。丁度、岳人たちが入学する前の年は、男女アベックで団体全中出場したりなどしていた。ちなみにその時のメンバーには当時2年生だった詠斗の兄ちゃんもいたのだ。



真月「そうそう、輝が別れたのも詠斗が付き合ったのも聞いたよ」
詠斗「誰にですか」
真月「こいつ」
岳人「てへ」
輝「いやでも詠斗が復縁したのはSNS見りゃ分かりますよね」
真月「それな」
敦史「何だかんだラブラブだよね2人とも」

真月「懐かしいね、中学のときの詠斗」
詠斗「あの時はお世話になりました…」
岳人「てかこのメンツ俺だけ小学校違うな」
敦史「確かに」
真月「あれ、真帆って星の里だっけ?」
岳人「だから復縁できたんじゃん」
詠斗「それはあります、だって高校上がって学校で見た時に、やっぱ好きだって思ってそこからずっと好きでしたから」
真月「意外と一途な詠斗くん」
詠斗「意外とって何ですか」


詠斗の彼女、真帆ちゃんともかなり話す仲な真月くん。


真月「一方で輝くんは」
輝「聞かないでください、あー聞かないでください!!」
真月「思ったより長かったよね」
輝「一応1年8ヶ月です」
敦史「まー、あれは第三者がね」
輝「でも俺は別にそれがあって良かった気はしますけどね。気が楽になったというか、やっぱり一緒にいて楽しくても気を遣うようだとなぁって」

岳人「分かるかもしれないそれ」
真月「岳人はまさかの自分で自白するスタイルか」
岳人「輝にはちらっと言ってるよね」
輝「あー、この前の話ですね?」
敦史「何それ」
岳人「最近玲梨と上手くいってない話」
詠斗「確かに最近全然会ってないですよね」
岳人「バレてた??」


岳人くんが3年付き合っている彼女と上手くいってない話、4月頃からの話らしいですが…。

岳人「前よりも玲梨との距離感が遠くなってる気がして、それで気を遣うことが増えてしまって、俺自身も。それで前に2人で話し合った結果、お互い冷めてきてるんじゃないかってことで、今距離置いてるし、県総体終わってから1ヶ月会わないことに決めて、そこからこの先どうするか考えよって」

輝「俺も結局冷めて振ったから気持ちは分かります本当に」
詠斗「いつも思うけど怖いんだけどこういう話聞くの…」
輝「最近俺と紫音でずっと失恋トークしてるからね」
詠斗「本当だよ」
岳人「輝、今度お話聞かせて貰いますわ」
輝「おっとお、いつでもいいですよ?」


岳人も今、彼女とは危機的状況みたいだ。でも、3年も付き合ってる時点で、凄いんですけどね。


真月「に比べて詠斗はもう幸せハッピーって感じだよな」
敦史「本当にね」
真月「この前なんか俺のバイト先に詠斗と真帆がコンドーム買いに来たからね、もう俺レジで爆笑したわ」
岳人「それ俺も個人的に買い物してた時だ!!」
詠斗「それは恥ずかしい…というかそういう時に知り合いばっか会うの恥ずいと思って」

真月「最初、俺いないのラッキーって思ってたしょきっと」
詠斗「思ってましたよ!そしたら気づいたら先輩レジにいて」
真月「すまんな、丁度その時間から出勤だったんだ」
輝「考えただけでカオスすぎ」
敦史「想像つくよね」


近所のドラッグストアでアルバイトをしている真月くん。友人がそういう買い物することも少なくはないと言う。



輝「俺も先輩いるかいないかでビクビクしたことあります」
岳人「俺はあえて行かない」
詠斗「でも花の家その辺だもんな」
輝「そうなんだよ」
真月「まあまた輝が彼女作ってそうなる日を来ることを願いますか」
輝「願わなくて良いです」

淳史「でも輝ならすぐできるしょ」
岳人「それな。高校でも結構モテるもんね」
真月「結果どこでもモテる、それが輝」
岳人「輝のどこがモテる決め手なんだろう…そのモテっぷり分けて欲しい」
輝「嫌味ったらしい言い方ですね」




なんて、色々と話して結局は仲良しなんです。
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