LIGHT BLUE
6月、部活のお休みだった学校帰りの時のこと。地元の東江南駅を降りて帰ろうとした朱哉くんは、知ってるカップルを見つけたようだ。
朱哉「おうおう、ラブラブしてんなー」
青葉「あれ、同じ電車乗ってたんですか」
朱哉「多分別の車両にいた。全然気づかなかった。」
瑠菜「とか言ってる先輩もラブラブしてるじゃないですかー?」
朱哉「お前らに言われたくねーー」
朱哉の中学の部活の後輩である森原青葉と高野瑠菜カップルは、中2の11月から付き合っている。なので朱哉が中3の時からずっと付き合っているということだ。ちなみに全員、星の里高校の特進コースである。
朱哉「てか、2年でも話題になってるよ、特進の1年美男美女カップルって」
青葉「それ輝先輩にも言われました」
朱哉「本当に喧嘩したことある??」
瑠菜「あってもそんな大事になったことはない…よね?」
青葉「今のところは…」
朱哉「まあ2人ともそういう性格してるからな、部活でもそうじゃん」
青葉「流石元団長であり元部長には色々と気づかれてますね」
朱哉「今更だ。」
瑠菜「先輩の惚気聞きたいです」
朱哉「いや、急だな。しかも瑠菜ならどうせ彩里から聞いてんだろ、」
瑠菜「聞いてますけど!朱哉先輩から聞きたいです」
青葉「じゃあちょっとカフェ入りましょうよ」
朱哉「…別に良いけど?!!」
ということで、駅前のカフェに行くことに。東江南地区の中高生がよく溜まるカフェだ。
瑠菜「写真とか見たいです!!写真とか!」
青葉「あー、でも先輩、結構彩里先輩との写真見るとデレデレしてますよね」
朱哉「うるせえ、見せんぞ」
青葉「すいませんでしたー。」
朱哉「でも俺たち割と、家の中で遊ぶとか、泊まることのほうが多いから、外で遊ぶこと本当に少ないからプリとか全然撮ったことない」
瑠菜「あーやっぱり、忙しいんですかね?お互い」
朱哉「それもあるけど、お互い勉強も部活も手抜けないから。でも1番は俺が遠距離通学してるっていうのがあるかな、とは思う。朝早いし、帰っても遅いし、平日は部活休みじゃないとほぼ会えない」
瑠菜「って考えたら私が高校受かってたら同じことになってたのかな」
朱哉「や、絶対そうだと思う。」
瑠菜「良いのか悪いのか…」
瑠菜ちゃんは、実は彩里と同じ東江南高校を受験していて、落ちてしまって星の里高校に通っているのだ。
青葉「でも頻繁に会えても会えなくても、結局好きなんだから変わりなくないですか?」
朱哉「でもそれって結構環境が変わるから、全然会えなくなってから上手くいかなくなった、っていう可能性もある。いくらラブラブで大好きだとしても。そういう人いっぱい見てきたから、俺も」
瑠菜「じゃあそれでもラブラブな先輩たちって流石ですね」
朱哉「俺は、絶対彼女のこと離したくないって気持ちがあるからだと思う」
青葉「かっけえ…」
朱哉「まあ1度失敗してるから、俺たちは」
瑠菜「そういえば彩里ちゃんも同じこと言ってました。結局は1番失いたくない人だって」
朱哉「え、そんなこと言ってたの?嬉しいわ」
青葉「先輩、照れてる照れてる、」
朱哉「うるせ。でも俺たちは1回別れたからこそ今ここまで仲良くできてるのかな、って思う。だから1年くらい別々だったことも、何も悔いはない」
ちなみに朱哉が彼女と復縁してから8ヶ月近く。意外とまだそんなもんです。
青葉「なんか普段から思うんですけど、幸せオーラがすごいですよね」
朱哉「最近それで2年生に文句言われる」
青葉「まあ非リア増えましたからね」
朱哉「特に輝と紫音あたりね、嫌味かお前って。でも詠斗と楓には負けてるからな」
青葉「いや、あの2人も凄いですよ」
瑠菜「今の男テニって誰リア充なんですか?」
朱哉「あのね、数えきれないくらいいるから」
瑠菜「そうなんですか?!」
朱哉「あ、でも1年は青葉と、最近陽が彼女できたくらいだよね?」
青葉「いぇいっ」
瑠菜「あー、確かにそうかもですね。2年生は朱哉先輩と、詠斗くんと岩本さん…」
朱哉「2年は3人だわ。多いのは3年生」
青葉「本当に多いですよね3年生」
瑠菜「吉岡さんは唯香さんと付き合ってますよね?!美男美女ですよねあそこ!!」
朱哉「いやまあ特進で有名なカップルだからな。」
3年生の特進にも美男美女で有名カップルはいて、ソフトテニス部の吉岡徹也先輩のこと。彼女の新見唯香先輩は部活は所属していないが、この2人も特進なのだ。
瑠菜「あと男テニの3年生…、私の知ってる中だったら畑中さんが緑沢の島田朱音ちゃんと付き合ってるのは知ってる、くらいですかね」
朱哉「空真先輩の彼女知ってんの?」
瑠菜「ジュニアの時に合宿とか大会とかで仲良くさせてもらって、それ覚えててくれて、最近SNSで話すようになりました。」
朱哉「あー、まあ彩里も仲良いもんな。」
瑠菜「めちゃくちや可愛いですよ朱音ちゃん!なのにテニスも上手いし!」
青葉「でも結構有名人ですよね、こっちでも」
朱哉「まあ全中出てるしな、東町一中なんてずっと強いじゃん、女子は特に」
青葉「ですよね。てかあと3年生誰々彼女いましたっけ」
朱哉「亘先輩、飛鳥先輩、岳人先輩、乙也先輩、健一先輩、あと最近柴田先輩が」
青葉「あー、柴田先輩最近ですよね」
朱哉「ね。びっくりした。」
まあ結構、彼女持ちが多いんです。男子ソフトテニス部は。
瑠菜「てかお泊まり多いって言ってましたよね」
朱哉「まあ、地味に近所だし、なんか親同士もいつでも来ていいよーみたいな感じだから。」
青葉「え、でもそういうのいいですよね、」
朱哉「まあ俺の家族も彩里の家族も全員テニスの人だからな」
青葉「あそっか。」
瑠菜「先輩たちってやっぱ結構やったりとかするんですか?」
青葉「直球な質問だな」
朱哉「本当だよ。てかお前らに1番言われたくねえ」
瑠菜「すいません」
朱哉「でも別にそんな毎回とかじゃないけどね。もう全部雰囲気任せだから。でもお互い性欲強いのは確か」
青葉「なんか、ぽいですよね」
朱哉「逆に青葉たちは青葉が性欲強そう」
瑠菜「その通りです!!」
青葉「え、そう?!」
意外と、自覚のない青葉くん。
瑠菜「でも運動部とかで鍛えてる男子は性欲強い人多いってよく言いますよね」
朱哉「だからソフテニもそういう人多いのか…」
青葉「そういうことにしときましょ、もう」
朱哉「でも正直ソフテニに限らないけどな。クラスに男バレとかサッカー部とかいるけど、こういう話めちゃくちゃ盛り上がる」
青葉「2年6組楽しそうですよね」
朱哉「男子全員仲良いから」
青葉「じゃあ逆に体育科とかやばそう、そういう話」
朱哉「それが本当にめちゃくちゃ盛り上がるらしいよ。詠斗が言ってた」
青葉「まあまずソフテニの体育科がメンツ濃い…」
朱哉「仕舞いには2年の体育科にはソフテニカップルいるからね」
朱哉も、結構部員のそういった話を聞くことが多いのだ。だから割と知っている。
朱哉「じゃあ逆に2人のエッチ事情聞きたい」
瑠菜「どこから話せばいいですか」
青葉「てかあんまりこういう話人にしたことないからどう話せばいいのか…」
朱哉「青葉。今はいいかも知らんが、そのうち部内でいっぱい話すことになるぞ」
青葉「その予感はしてますよ。」
朱哉「じゃあ最近やったのはいつ?」
青葉「…日曜日の…夕方」
朱哉「結構最近だな」
ちなみに今日は金曜日である。
瑠菜「でも受験終わったくらいから頻度増えたよね」
青葉「ね。受験までは本当に数回だったけど」朱哉「あれ、いつだっけ?君らの初エッチは」
青葉「昨年の部活引退してからですね」
瑠菜「今では信じられないくらい痛かったなあの時」
朱哉「結局慣れってのもあるみたいだからね。だから瑠菜がそれに慣れたってことはそれほど青葉が瑠菜のこと愛してるってことだよ」
青葉「急にそんな照れること言わないでくださいよ」
朱哉「ちなみにこれ飛鳥先輩の言葉だから」
青葉「そーやって人の言葉を自分の言葉のようにしますね」
瑠菜「でも思うのは、中学生だから高校生だから早いってあまり考えなくてもいいかなって。子供でも大人でも自分のペースでするのが1番なのかなって思いますね」
朱哉「それはあるね。俺も初エッチ早かったからな」
ちなみに朱哉くんの初体験は、中2の冬だったりするの。部活の同期からも、朱哉のくせにってよく言われる話題だ。
青葉「でも結局は間違えたら妊娠とかにも繋がるし危ないっちゃ危ないですけどね」
朱哉「まあね。だからこの年代でゴムしない奴は本当に人間として終わってると思う」
瑠菜「もし青葉がゴムなしでヤろって言ってきたら私多分その場でぶっ飛ばします」
朱哉「そういう時は遠くにぶっ飛ばせ」
青葉「いや、そもそもそんな最低なことやらないですから!!!」
朱哉「それは良かった。」
と話していると、そこに1人の女子がやってきた。
彩里「やっほーお待たせ!!」
朱哉「急にごめんね、場所変えて。7時間授業お疲れ」
彩里「本当だよ、せっかく私も部活休みなのに」
やってきたのは、朱哉の彼女と彩里ちゃんでした。地元の東江南高校に通ってて、授業を終えて真っ直ぐ駅前に来たようだ。
青葉「話入ります??今めちゃくちゃ濃い話してたんですよ」
彩里「え、何の話?」
瑠菜「エッチな話を…」
彩里「おー、意外とレベル高かった。」
まあ、来て突然そんな話してたらびっくりしますよね。
彩里「どう?瑠菜たちって結構ガツガツ系なの?」
瑠菜「こいつがガツガツ系です」
青葉「へへ」
彩里「でも瑠菜はMだから逆にそういうのすきそう」
朱哉「それで青葉が普段からめちゃくちゃSだもんな、」
彩里「え、絶対やばいしょこの2人、想像しただけでエロそう」
青葉「いや想像しなくていいです!!」
瑠菜「でも青葉って大人しそうに見えて実は、ってタイプだよね」
青葉「恥ずかしいなこれ」
朱哉「俺達も見習わなきゃね」
彩里「それね、色気で言ったら100%負けてる」
朱哉「まあ青葉がいつだか、瑠菜の顔や反応がたまらなく可愛いとか言ってたからな」
青葉「それ言うのやめてください!!!」
瑠菜「言い換えればただのエロオヤジ」
彩里「言われてるー」
クールそうに見えて彼女大好きな青葉くん。2人きりの時も、すごいらしいです。
彩里「でもまだ仲良さそうで良かった」
朱哉「むしろ中学よりラブラブしてる」
彩里「あー、でも中学より色々と自由だもんね」
瑠菜「でも青葉が部活やってるから、遊ぶ時間はあまり…」
朱哉「まーね、瑠菜も続ければ良かったのに」
瑠菜「いやー、星の里の女テニは……」
彩里「好きじゃない先輩いるもんね」
瑠菜「だから併願でやっぱ新陽受ければ良かったなーって…」
青葉「新陽は良いんだ」
瑠菜「遠いけどね」
朱哉「でも新陽のほうが乗り換え楽じゃない?」
瑠菜「確かに…、あー!私立受ける時新陽受ければ良かった!!」
彩里「新陽行ってたらテニス部入ってた?」
瑠菜「入ってた」
瑠菜は高校では部活に入っていない。のも、星の里の女子ソフトテニス部の1つ上の先輩があんまり好きじゃないらしい。
瑠菜「でも1番は東江南行きたかったですよ…」
彩里「ほんとに…誰だよ瑠菜のこと落としたの」
青葉「確かに瑠菜が東江南受かってれば同じチームだったんですね」
彩里「ペア組みたかったね…」
瑠菜「ほんとだよぅ……」
瑠菜が高校受かってれば、今頃彩里とペアを組んでいただろう、と、東江南の顧問も言ってるそうだ。
彩里「よし、カラオケ行こ」
瑠菜「行くー!」
青葉「え、俺もですか?」
朱哉「強制連行。」
青葉「ひえー怖い」
この後はカラオケでたくさん騒いだ4人でした。
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