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LIGHT BLUE



晴高くん、久しぶりに中学までのチームメイトと遊ぶことに。緑陽北高校の堀江皆人くんと。


晴高「この前1年部員で話してたんだけどさ、やっぱ童貞捨てるのってそんな簡単なことじゃないよねって」
皆人「まあ…時と場合によるんじゃない?俺みたいに、相手が本当に好きな人とかだったら簡単かも。てか何の話をしてるのよ星の里は」
晴高「てかその話になった原因俺なんだけど」
皆人「晴高が何かあったの?」
晴高「そうなのよ。あったんですよ」

皆人「で、俺が呼び出された訳?」
晴高「半分はそういうこと」
皆人「っても俺、自分が経験した恋愛しか知らない、しかも全部最近のことだからなそんな知識とか豊富じゃないよ」
晴高「俺の方が鈍いから大丈夫だ」
皆人「海吏とかは?…あ、そこまで達してないのか元カノとも」
晴高「一応青葉とか陽とかいるけど」
皆人「彼女とラブラブ組ね。」


ちなみに皆人くん、中学までは県内でもかなりの活躍をしている選手。だけあって、星の里高校の1年生はほぼ知り合いばかりだそうだ。


皆人「てか晴高って彼女はいないよねあれ以来」
晴高「もう1年以上いないわ。」
皆人「全中でいじられてたやつね」
晴高「いじられた原因そもそも皆人のせいじゃん」
皆人「あれそうだっけ?なんかごめん」
晴高「おかげで恵一とか未だにその話引っ張ってくるからな」

皆人「で、彼女はいないけどどうしたのさ」
晴高「誘われる?みたいなこと言われてて。」
皆人「断ればいいじゃんそういうの。」
晴高「簡単に断れればいいけどさ…」
皆人「ちなみに高校の人?」
晴高「違うしむしろ皆人知ってる人」
皆人「え、誰?」
晴高「深谷すみれって覚えてる?」

と言う晴高の言葉に、皆人くんは無言で納得するように頷いた。


皆人「そっか昔好きだったもんねすみれのこと」
晴高「って言ったら海吏たちも納得してた」
皆人「だろうな。でもすみれって今結構大変なんでしょ?親離婚してからお母さんと仲悪いし。近所だから喧嘩の声結構聞こえるもん」
晴高「で、それがきっかけで男に逃げるようになったってこと」
皆人「あー。それで晴高に回ってきた系?」
晴高「そんな感じ。」

皆人「そういう事情とか考えちゃうときっぱり断れないだろうな、特に晴高は」
晴高「みんなに言われるそれ」
皆人「もういいじゃん、いっそのこと了承してやっちゃえばいいじゃん。別に嫌じゃなさそうだし」
晴高「…考えときます。」


晴高くんにも、人生の転機が訪れようとしているようです。


皆人「いっそのことすみれのこと好きになれば何も問題はないと思うけど」
晴高「それだけは意識しないようにしてたのに」
皆人「なんで?」
晴高「過去の思い出にしておきたかった、俺にとっては。」
皆人「ったって最終的に中学離れて何もなし、ってだけじゃん」
晴高「結論何もなかったけどさ」

皆人「でも、ありだと思うよ俺は。」
晴高「って言われたらなぁ…」



ちなみに、晴高くんにとってすみれちゃんは初恋の相手。小学校と少年団が同じだが、中学は晴高…と皆人もなんだけど、本来進むべき中学には男子ソフトテニス部がなかった関係で越境通学をしていた彼ら。そのためすみれちゃんとは中学が離れていたという訳だ。


皆人「1つ気になってたけど親の離婚でも名字変わってないよねあの人」
晴高「なんか、すみれの母親が、父親のこと好きすぎた結果、離婚しても変えてないとからしいよ。」
皆人「でも不思議だよね。すみれのお母さんめちゃくちゃ優しかったよね。少年団の時とか沢山応援してくれてたじゃん、チームメイトみんな」
晴高「本当に好きな人に裏切られるってそういうことなんだろうな、とは思うけど」

皆人「って考えたら怖いなー。人って」
晴高「ただでさえ芸能人とかでも不倫騒動とか多い世の中だしな」
皆人「ね。一流芸能人だってそのせいでイメージガタ落ち」


浮気、不倫、本当に耐えきれない世の中ですからね。



晴高「でも皆人みたいに彼女一直線、とかだった裏切られた時のショック凄そう」
皆人「怖いこと言わないで。想像したらゾクゾクするから」
晴高「ごめん。でもそこまで1人の女の子に本気になれるのって羨ましい」
皆人「まず俺自身こんな恋愛を、しかも高1でするとは思わなかったからな。ましてや晴高よりも恋愛経験は少なかった訳だし」

晴高「でも最初は彼女のほうからでしょ?」
皆人「うん。それでちょっといいなーって思ってて、告白されて付き合っただけだよ。最初は。」
晴高「最初は、ね」
皆人「立場逆転するとは思わなかったよね」
晴高「でも、もう俺の知ってる皆人じゃないもん恋愛面だけは」
皆人「高校上がってからだからね。でも俺も恋バナほとんど晴高にしてるつもりだけど。いや晴高に1番できるから」
晴高「問題は会う頻度が少ない」


この2人はテニス面でもプライベートでも仲良し。何なら中学の時も1番遊んでいた2人でした。



晴高「でもやっぱり皆人の有名人っぷりが恋愛に繋がったのもすごいよね」
皆人「多分みんな私立行くと思ってたんだろうね。だから逆にびっくりされてたかも。一部の先輩しか知らなかったから俺が北高行くの」
晴高「でも彼女はテニス部じゃないんだよね?」
皆人「国際交流部入ってるからね」
晴高「進学校っぽい部活だね」
皆人「留学とかしたがってるからね。実際夏休みに10日間の短期でカナダ留学行ってたし」
晴高「すげえな」

皆人「でも中学の時テニス部だった人だよ。県大会出たことは無いけど、チームメイト見に行った時に俺の試合見たことあるって言ってた。」
晴高「まあ県内トップだもんな。彼女どこの人だっけ?」
皆人「緑陽の中部中だからね。だから学校から近いもん彼女の家」
晴高「俺もそんな声のかけられ方してみたかったわ。」
皆人「まあ星の里だとそこにいるのが当たり前って感じだからな」


ソフトテニスの有名人だからこそですよね。皆人の名前も知ってる人はみんな知ってるので、公立の緑陽北高校に進学して驚いた人も少なくないらしい。



晴高「ちなみに皆人って、付き合ってから初エッチまでってどれくらいだった?」
皆人「うーん。付き合ったのが5月で、ヤったのは…夏休み入ってからだから7月末とか。」
晴高「やっぱ緊張する?」
皆人「当たり前。緊張しすぎてやめようかと思ったもん。でもさ、彼女見てたら可愛すぎて、そこでスイッチ入ってあとは勢いだった。とにかくやってればなんとかなるさ、みたいな」
晴高「緊張しすぎるのも良くないのかな」

皆人「ガチガチしすぎじゃうとね。そこは男の余裕を見せようと思って。」
晴高「へー。勉強になります。」
皆人「でも晴高が近々その立場にあったとしても、相手は結構経験豊富なわけじゃん」
晴高「たしかにな。」
皆人「まあ、頑張れよ。」
晴高「どうなるか分からんけどね。」

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