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LIGHT BLUE


さくら市での県大会で遠征に来ている皆さん。次の日から試合がありますが、前乗りで前日から来ている。



晴高「そういえば深谷すみれって覚えてる?江南少年団で、中央中だったけど途中で辞めた」
真飛「覚えてる。むしろ途中で辞めたの聞いてみんなびっくりしてた」
海吏「てか多分市内の人大体びっくりしると思う」
晴高「知ってる人は知ってるよね。特に江南市の人は」
和己「俺と晴高は同じ小学校だったりするし」
晴高「むしろ俺たち本来は中央中に通うべき人だったからな、皆人含めて」


晴高が今話題に出した女の子は、以前ソフトテニスをやっていた同い年の子。晴高、和己とは小学校に少年団が同じだっただが、中学の途中で退部していたようで、江南市のソフテニの中では結構広まった話だった。


晴高「で、この前駅の駐輪場で倒れてる人いたから、声掛けてみたら、それがすみれだったのさ」
海吏「倒れてたの?」
晴高「そう。急にチャリに倒れかかった音聞こえて。話聞いたらあの人結構、精神的にやられてる様子で」
真飛「精神的にってどうしたの?」
晴高「家庭環境とか、異性関係とか。それが重なって…って。」

和己「そんな人だったっけ」
晴高「そう、そこなのよ。1番びっくりするのは、ビッチになってたところ」
海吏「でもそれ聞いた事あるかも。今すごいヤリマンなんでしょ?」
晴高「俺も誘われたからね。この前は断ったけど」
真飛「いいじゃん童貞卒業のチャンスじゃん」
晴高「そういう問題じゃない。」
海吏「てかそんな仲良いの?」
晴高「というか昔仲良かったもん。その名残りみたいな?」


昔仲良かった人と数年ぶりに再会しても、やっぱり昔仲良かったというだけあって、すぐに打ち解けることができますよね。


と、丁度その女の子からメッセージが来たようだった。


海吏「え、トーク見して」
晴高「良いけど。」

と、海吏が晴高のスマホを取り、見る。


海吏「あー。晴高これは近々だな」
晴高「なんで?」
海吏「こういう押しに弱いタイプじゃん。最初は頑張って意地張ってても、結局最後折れるあたり。更に晴高が過去に好きになったことある人だし」
晴高「それは心に秘めていたのに」
和己「でもそんな晴高見たことあるよね、しかも恋愛面で」
真飛「まあでも最初位は好きな人としたいってことか」
晴高「それが理想の童貞の捨て方だと思うけど」

海吏「その理想通りに上手くいく人といかない人といるからね。結果オーライの人もいれば、後々後悔する人もいれば、みたいな」
和己「でも童貞卒業は未知の世界だから説得しようもない」
真飛「そこにいるじゃん最近童貞捨てた人」
和己「あ、いるね。てか本当なの?」
真飛「本当かは知らんけど絶対してるだろ。彼女とお泊まりもしてんだよ?」

と指をさされたのが相崎陽くん。一緒にいた慎吾と恵一も話に入ってくる。


陽「なになに、急にみんな俺の事睨んできて」
海吏「正直に答えて。貴方は童貞卒業してますか?」

と海吏のまじめな質問に、つい吹き出す陽くん。


陽「言わんきゃダメ??してますけど」
晴高「あらそうだったんだ」
恵一「むしろ皆知らなかったの?」
陽「まず恵一と青葉にしか言ってないからな俺」
恵一「あ、そうなの?」
慎吾「俺も初耳なんだけどよ」
真飛「その青葉はいないもんな今」
恵一「怪我してなければいたけどな」

ちなみに今大会、青葉くんは地区予選の時点で欠場なのです。怪我していましたからね。



海吏「いやー青葉いたら面白かったのにー。」
晴高「恋愛の大先輩だからね」
恵一「大丈夫明日参戦だからその時話そ」

ちなみに今大会、出場しない星の里メンバーとは当日に会場にて合流となる。
そして青葉くんは恋愛の大先輩ですからね。



陽「てか何で俺に話振った??」
海吏「晴高が、親しい女の子にしよって誘われたらしい。」
晴高「てかわかる人いるかな?深谷すみれって、江南少年団だった人。元北中で今明洋の東野葉花と小学生の時ペア組んでた」
慎吾「あー、多分選抜合宿とかいたよね?」
晴高「あ、そうそう!」
真飛「慎吾は知ってそうだね」
恵一「てか俺もその選抜合宿いた気がする。小5の冬でしょ?」

和己「恵一は分かる?」
恵一「何となく?ふわっとしか思い出さないけど」



少年団からテニスをやっている人がほとんどの星の里高校。小学生時代は地区大会というものがないので、大会のほとんどが県大会。そのため、彼ら同士もですが、小学生からの知り合いがほとんどである。



陽「じゃあ次は晴高の番ってことか」
晴高「だからするとは一言も言ってない」
慎吾「とかいってしそうだよね」
晴高「って言われたら言いきれないけど」
海吏「でも晴高もせっかくだからちょっとはしてみたい、っていう気もあるよねきっと」
真飛「てか男みんなそうじゃね?」
恵一「結論言うとな。」
真飛「丁度高校生から大学生くらいの間が童貞卒業のピークだしな大体は」
和己「先輩達も話深く聞いてみたら結構経験してるもんね」


彼らの先輩はまじで経験者多いです。


陽「でも俺は、先月の帰省の時だったけど、最初は俺自身も、まだ早いかなって思ってするつもりはあんまりなかったんだけど、でも泊まりの時に彼女から誘われて、って流れ。結果彼女の気持ち優先したいし、俺も青葉のせいで用意はしてたし」
海吏「その直前に青葉先生講座を受けていたらしいね」
陽「なんでそれ知ってんだよ。」
海吏「青葉から聞いた。陽を連れてゴム購入のお手伝いとノウハウを軽く教えたって」

陽「でも何でそんな知ってんの?って聞きたくなるくらい何でも教えてくれるから皆も困ったら青葉に聞くと良いよ」
和己「そういう陽はどうよ」
陽「俺に聞いても何もないよ、青葉みたいにバンバンこなしてるわけじゃないから」
慎吾「遠距離だもんね仕方ない」
恵一「そして明日明後日会えるって喜んでたしねさっき」
真飛「そっかテニス部か」


そんな陽くんの彼女さんは、地元北別市の高校生。テニスも強いので、県大会も常連の選手である。


真飛「明日見れるかな。陽が彼女さんと話すところ」
海吏「真飛が1番可能性高いよ」
真飛「ペアの特権だな」
和己「デレデレっぷりを直接堪能できて羨ましい」
陽「わざわざ見なくていいですよ」


明日会えるってことで、何だかんだ楽しみにしているみたいですね。



恵一「そういえば大会終わったらちょっと帰省するんだっけ?月火休みだし」
陽「するよ。親来てるからそのまま親の車で帰る。しかもそれが彼女と親と一緒だから多分帰りも一緒」
晴高「親同士も仲良いんだ」
陽「元々が同じ少年団だったからね。ここに楓先輩の家族とかぶっ込んでも違和感ないくらい。それで俺と柚羅が付き合ってから、また家族ぐるみの仲になったかな、とは」

慎吾「んで帰ったらヤるの?」
陽「…さあ?てか質問がストレートすぎ」
恵一「みんな興味深々なんだよ俺も含めて。未経験陣にとっては」
陽「大丈夫だいずれみんな経験することだから。それがたまたま早いか遅いかってだけ」
真飛「ちょっとマウント取られた気分」
陽「取ってねえよ」
海吏「でもやってる人はやってるからねー」
晴高「皆人とかね」
海吏「ね、意外だよね。俺ら抜かされた」


皆人とは、緑陽北高校に通っていて、和己、海吏、晴高の中学時代のチームメイトで、和己の元ペア。和己と晴高は小学校も同じでした。これまたパワフルな前衛さんなんですよね。同世代の県内では知らない人はいないんじゃないか。


和己「え、なにそれ俺知らない。高校上がってから彼女いるのは知ってるけど」
真飛「てか皆人って彼女いたの」
晴高「SNSとかに載っけてないだけで普通にいる」
海吏「しかもめっちゃ可愛い」
恵一「しかも既にヤってるってことに驚き」
晴高「まあめちゃくちゃラブラブなのもある」
慎吾「でもラブラブな人ってイチャイチャの延長戦みたいな感覚だって言うよね」
陽「気持ちわかる」

恵一「それ青葉も言ってた」
慎吾「多分青葉の言葉だこれ」
晴高「この辺の話あいついないと面白くないな。俺の話はさておき」
海吏「いや晴高の話が1番大事」
陽「その割には俺の話が1番していると思うけど」
和己「まあ明日だな」


この日も話が盛り上がりました。
1年生部員の恋愛は、今後それぞれどうなっていくのでしょうか……


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