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LIGHT BLUE



もう新学期も始まり3年生。そんなとある夜に、寮生の怜樹と徹也、広夢と亘の4人は、怜樹と徹也の部屋で遊んでいた。



亘「ふと思ったんだけどさ、俺らの学年の部員それぞれ彼女いる人多いけど、その元ペアも彼女いる人多いよなって」
怜樹「重岡は最近別れたけどな」
広夢「でも確かに、長江も彼女いる。涼輝は別れたけどすぐに新しい彼女できたし」
徹也「え、涼輝そうだったの?」
広夢「あ、この話聞く?」

飛鳥の元ペアである南陵高校の国本涼輝。女子ソフトテニス部の子と2月頃に別れ、わりとすぐの先月中旬に新しい彼女できたみたいだ。

そんな涼輝と仲良い山岡くん。先日、緑陽市で遊んだようだ。


広夢「涼輝もこの1年で中々濃い経験してるから。元カノがヤリマンだったせいであいつも酷くなったよ。最近彼女と別れて元カノと復縁してるんだけど、それもヤって復縁した感じだし」
徹也「へー、そうだったんだ…。」
亘「涼輝でそうなるんなら俺とかももっとクズになるわ」
怜樹「そうやってみんな大人になるんだ…」
亘「お前が言うか」

と、突っ込まれる怜樹。


徹也「てかそう考えたら玲矢も彼女いるしな」
亘「俺も年下の元ペアは年上の彼女いる」
徹也「選抜予選の時に柚斗と当たった明峰南の1番手の子だっけ?」
亘「そーそ!」
広夢「あとは…秀介も彼女いるからそうだし」
徹也「って考えたらすごいね」
怜樹「元ペアじゃなくても中学のチームメイトに超ラブラブなのがいる」

徹也「まあそういうもんか」
怜樹「その男女どっちも同中だし、男が光陽で女が美園のマネなんだけど、もう西の森のソフテニ内ではバカップルで有名」
亘「でもそういう関係も良いかもね。」
広夢「実際のところ好き好き言ってるとこほど長続きしてる気はする。飛鳥とか」
亘「でもその好き好き言える関係にちゃんと中身があるかないか、ってところが重要なんじゃないかなって思う」

亘の言葉に、3人とも納得する。


徹也「確かに飛鳥は考え方もしっかりしてるもんね、」
広夢「飛鳥の元カノがわーきゃー言った件を見てて改めて思ったそれ」
怜樹「それほど好きな相手、なんだろうねえ…いいなそういうの」
亘「俺も頑張らなきゃなー。多分高校卒業してからもっと遠距離になる可能性あるし」
広夢「亘は県外確定?」
亘「今年のインハイ出場したらちゃんと考える感じ。」

星の里高校は、インターハイ出場者はスポーツ推薦を使って進学を考えることもできる。通常じゃ、有名な大学は勉強レベルも高い学校なので、スポーツ推薦じゃないと厳しい大学も多いのだ。


徹也「でも俺もそうかも。インハイで決まる」
怜樹「亘と徹也は可能性ある」
亘「てかぶっちゃけ特進はそんなの関係ないじゃん」
広夢「徹也は彼女とはどうなるの?それだったら」
徹也「唯香は北別の看護大行くって。もう決まりだって言ってる」
怜樹「じゃあどちらにせよあと1年で遠距離か」
徹也「でもお互いの将来のためだから、それ以上も何も無いよね」

亘「結局はそうだよね。好きな人に合わせて進路決めるのもなぁって思う」
広夢「それは飛鳥がよく言ってる言葉だよね」
徹也「高校くらいだったら分かるけど、大学とかって専門の教科を学ぶところじゃん。だからさ」
怜樹「まあ高校卒業後の進路で恋人がいるからここに行くー、じゃあ未来が見えないというか。高卒で就職する人ならまあ分かるけど」


彼ら全員、進学希望だ。ソフトテニス部からも就職する人は卒業生にも何人かいたが。



広夢「俺もこの前の帰省の時、進路の話しかしてねえや」
亘「山岡が目指す道はズバリ」
広夢「教師。これは小学生の時から変わらないかな。」
徹也「両親が教師だもんね」
広夢「そうなんだよね。」


山岡くんは両親が地元の中学で教師をしているのだ。


徹也「でも親が教師ってやっぱり勉強とかうるさいしょ?」
広夢「中学の途中まではうるさかったけど、高校では特に何も言われてないかな。というか中学のテニス部みんな秀才な家庭が多いのもあったのかも」
亘「そうなんだ」
広夢「涼輝の家内もみんな高学歴だし、というか安喜も飛鳥もみんなそうだわ。長江の父親に至っては医者だからね」

怜樹「すげえ」
広夢「大きい病院の整形外科にいる。だから俺が中2の時試合で捻挫してそのまま棄権したことあるんだけど、その時もお世話になった」
亘「長江のお父さんすごい良い人だったし、今でも会ったら挨拶してる」
広夢「そっか亘とかは全小で一緒だったもんな。」


山岡くんの元ペアである西星高校の長江くん、父親はお医者さんだということで。


広夢「でも中学のチームメイトの中だと長江の家が1番緩いと思うよ、好きなことして青春しろ、って感じで、長江の両親もソフテニで出会ってるような経験者だから、長江が部活で西星行くのも賛成だったって。」
亘「南が丘だったら他にも飛鳥のとこも割とじゃない?」
広夢「そうだね。でも飛鳥の家はお姉ちゃんの時は厳しかったっぽいよ、父親が。」
徹也「逆に飛鳥はお姉ちゃんの時のことがあるから飛鳥は割と自由みたいな?」

広夢「多分ね。飛鳥のお母さんは割と協力的だけど。…それは知ってるか。」
怜樹「それは知ってる」
徹也「でも飛鳥のお母さんは経験者だったよね?」
広夢「そんなガチでやってた訳ではないらしいけどね。ってかよく考えたら長江家と小松家が中学の時もすごい協力的だったかもしれない」
亘「でも私立まで来るとそういう親多いかもね」

と亘の言葉に、みんな納得する。


怜樹「徹也の両親とかね」
徹也「確かに。あと駿芽ママとか」
亘「岳人と柚斗もだよね」
広夢「確かに柚斗の母さん、お兄ちゃん現役だった時どっちも全力で応援しててすごいなぁって思った。特に昨年の春なんて柚斗の兄ちゃん大活躍してたしょ」
徹也「特に団体で新緑陽と当たった時、ちょっと複雑だったよねその辺は」
亘「いつ当たったっけ?」

徹也「それこそ昨年の春季じゃない?てか亘だったよその試合」
亘「あ、思い出した。2面展開でやってた時だ」


星の里高校ソフトテニス部の保護者さんには、熱心な保護者さんが多いのだ。特に徹也の両親なんて、毎大会、北春日から応援に駆けつけてくれているのだ。


怜樹「って考えたら俺も、母さんが背中押してくれたから今ここにいるのか」
亘「あー、怜樹の家色々と大変だもんね」
怜樹「今は仕事忙しいからあんまりないけど、中学の時はわりと応援来てくれたかも。」
徹也「怜樹は高校進学の時どんな感じだったの?志望校決める時」
怜樹「いや、俺は公立でいいかなって思ってたけど、せっかく特待の話来てるんだし、星の里行けばいいじゃんって。テニスやりたい環境で思いっきりやって来いって言われて。」

亘「まあ怜樹の学力だったらね、勿体ないってのもあるし」
怜樹「まあそう言われた決め手は、星の里に特進コースあるからってだけなんだけど。あと学力高い人は入学金免除とか授業料半額とか、そういうのもあったから」
徹也「結局はそこに行き着くという」
亘「てか山岡も成績良くて最初反対されてた割には体育科だよね」
広夢「まあ言ってクラスの勉強レベルも高いしね意外と」
亘「岳人とか駿芽とか秀才いるもんね」


星の里高校の体育科は、部活の活躍もそうだが、本当に学力勝負で入るような学科なので、勉強できる人も多い。
ちなみに学校が指定した部活の人しか受けられない、というのもある。ソフトテニス部は対象内なのだ。


亘「俺落ちたよ体育科」
徹也「あれってどう決まるの?」
広夢「普通科の推薦入試って面接だけじゃん。体育科は普通に学力試験もあるのはご存知?」
怜樹「それは知ってるけど学力試験も重要だったのは初めて知った」
広夢「まあ推薦なのに学力試験いる意味が最初は分からなかったけど」
亘「それで元々成績悪い俺は落ちましたとさ」
広夢「ちなみに睦巳も」
徹也「そうだったんだ」

体育科の試験を落ちた人は第2希望の学科に、というの人が多いらしい。でも大半は普通科なんですけどね。



と話していると、山岡くん宛に何やら、気になるものが送られてきていたらしく、山岡くんはスマホをずっと見ていた。


広夢「ん?」

と言う山岡くんに、みんなは反応する。

徹也「どうした?」
広夢「いや、堀部の彼女いるじゃん、先月色々とあった関連で連絡来てて、中学の人から。」
亘「それまだ続いてたの?」
広夢「らしい。それで何故か俺が中継人になってるのウケるよね、」
怜樹「何でそんな立場になったのさ」
広夢「単純に堀部と同じ高校なのが俺と飛鳥だけなんだけど、でも飛鳥とその元カノの関係性のせいか俺のところに最初連絡来て、ずっと続いてんだよね。だから飛鳥のせいか」

怜樹「今連絡とってるのは飛鳥の元カノなの?」
広夢「いや、今のは違う。でも西星の2年で、千葉とペアの中屋悦二って子の彼女。」
徹也「テニス部と関係性のある女の子多いね」
広夢「いやまあ、この人も元テニス部だし、唯里の元ペアだし。堀部の彼女とは同じ学科だから元々親しかったみたい」
徹也「そういうことか」


後輩の堀部くんの彼女さんに起きた事件のやり取りで、山岡くんは未だに西星生と連絡取っているようだ。山岡くんの中学の人は、西星進学する人が多いですからね。



広夢「っても俺がやり取りしてるのは、その手出したっていう奴らのことなんだけど。その中に中学の後輩いるし、普通に仲良くてたまに遊んでるような人だから」
亘「ってことはテニス部だったの?」
広夢「中学の2年間だけね。辞めたけど。しかも一つ下の後輩って不真面目多かったから、いつかの試合の時にそれで堀部にブチ切れされてた時あったんだよね。俺目の前で見ててヒヤヒヤしてたもんあれ」
怜樹「流石、堀部紫音」
広夢「感心してる場合か」

徹也「で、実際今の動きとしてはどうなの?その件って」
広夢「犯人側が、まだグチグチ言ってる。だからまたいつ来てもおかしくない状態だって、その友達が言うには。それで学校退学にさせられたけど、逆に退学になったから何しても良いみたいな考えらしい。そして堀部の彼女は心に傷負ったままだし、これ以上やられたら堀部たちの関係性にも影響するのではないかって話」

この話を聞いて、素直に怖いと思ったようだ、3人は。


徹也「堀部たちの関係性に影響っていうのは…」
広夢「堀部も言ってたんだけど、彼女すごいネガティブになっちゃったみたいよ。というか彼女が、他の男に犯されたのにこのまま付き合ってていいのか、みたいなこと考えているらしいよ。」
亘「そうなってしまったとなると…」
広夢「怖いよね。というか恋愛が怖くなる」

怜樹「でも気持ちは分かる。自分こんなクズなことしたのにこのまま付き合えるのか、っていうのは」
徹也「浮気したことある人が何か言ってる」
怜樹「うるせ。でも俺というよりか、俺が前関係持ってた人にそういう人いたわ。美園のソフテニのマネだって人」
亘「怜樹が年末年始にヤった人ね」
広夢「え、それマジ?!」
怜樹「ちょっと!この話亘しか知らないからこの中で!!」

と、亘のせいで、怜樹の恥がバレてしまったようだ。


徹也「まあ俺も知ってたけど」
怜樹「何で?!」
徹也「飛鳥が今の亘みたいにポロッと口に出したから」
広夢「流石そういうところ飛鳥だね」
怜樹「もう前衛組嫌い。」
亘「悪かったって!」
怜樹「いや絶対思ってないだろ、ざまあみろって思ってるだろ」

亘と怜樹、柚斗と睦巳の4人で、部活終わりに恋愛について語り合ったことがあるみたいだ。それで亘は知っている。


怜樹「…んでまあ、その子も、兄ちゃんに性的暴行受けてて、それで彼氏と別れて、病んでてたからね。それでもう、誰とでも抱けるみたいな思考になっちゃって。」
亘「怜樹も同じじゃね?」
怜樹「図星だけどはっきり言われちゃ傷つく。それで俺とその子が一時期セフレやってたわけ。」
広夢「って考えたらそっか、身近に最近そんなような目にあってクズになった奴いたな」

徹也「ああ、いるね、柚斗ね、」
亘「ヤリ捨てられたからね」
怜樹「って言うけど柚斗はその前にヤった元カノのことヤリ捨ててるようなことしてるみたいだから別に変わらんと思うけどね」
広夢「それって本当に柚斗がヤリ捨てたの?」
怜樹「なんか、柚斗は別にそんなつもりなかったみたいだけど、その彼女がヤリ捨てられたって思い込んでるとからしい」
徹也「でも傍から見たらそうなんじゃない??」

柚斗は前に好きだった人にやり捨てられたらいが、その前に柚斗自身も元カノのことやり捨てしたことあるようだ。



亘「まあこれ以上この部活にクズ男増やさないように気をつけよう」
怜樹「亘は一瞬アレだっけど過ぎ去ったよね」
広夢「確かに思うわ」

徹也「てか山岡ってなんかないの?」
亘「あー確かに、恋愛相談とか的確なこと言ってくれてるけど山岡の話は聞いたことない」
広夢「それがないんだよな。相談されても別に、思ったこと言ってるだけだし…でも言われてみれば俺色んな人の恋バナ聞いてるかも」
徹也「やっぱ地元でもそうなの?」
広夢「南が丘のソフテニの人のはほぼ今でも聞いてるかな。あと普通に中学の友達とか」


結構、恋愛相談役になることが多い山岡くん。でも、自分自身の恋愛経験があるかと聞かれれば、ノーと答える。



亘「彼女できたことは?」
広夢「できたことない」
怜樹「好きな子できたことは…あるって言ってたか」
広夢「あるわ。でも本気で好きだったのは中一の時に色々とあった1人。あとは単純に、可愛いなーと思うくらい」
徹也「その色々とあった話聞きたい」
広夢「そう言われる気はしてた。濁しとけばよかった。飛鳥も何も言ってない?」

怜樹「何も聞いてないね、その中2の時に可愛いって言ってた子の話以外は」
広夢「まあそれは俺の笑い話になるからね。ならない話があるのさ。」
亘「中1の時の話ってのがそれ?」
広夢「うん。この話する?」


と、山岡くんの過去のお話が始まった。高校の人はみんな、初耳の話。


広夢「まあ中1ってさ、皆周りの恋愛に興味深々な年代じゃん。この人が誰のこと好きー、みたいなノリの時期じゃん」
怜樹「あー、それでみんな言いふらしたりね」
広夢「それなのよ。俺その好きだった人と、結構いいところまでいってたの。何度か遊んだりしたし。でもある日に友達に、山岡ってあの子のこと好きなの?ってクラスのうるさい奴らにバラされて、つい、好きじゃないし可愛いとも思ってないなんて言っちゃって、それ本人に聞かれて、それで関係悪くなって、そのまま、みたいな。」

亘「気持ちわかる。俺も栞にそんなこと言って傷つけたことある」
広夢「ここに同士がいた。でも俺なんて別に学校でも大人しいし、むしろテニスしか取り柄がなかった奴だから、そういう学校でバカ騒ぎしてるような人のことあんま好きじゃなかったし、それでいじられたのも腹たって、ってのがあるんだけどね。でもそれが結局裏目に出ちゃって、好きな子を傷つけて。まあ中1だったし、それで終わっちゃった。」


まだ、まだまだ子供だった時の話。過去に好きな子を言葉1つで傷つけたことがある山岡くん。


広夢「だってさ、あんなに遊んでさ、その…キスだってしたんだよ?それで付き合うか付き合わないかって話してる時期に、好きじゃないとか可愛くないとか言われたらそりゃ本人も傷つくしょ。」
徹也「しかもまだ中1だったら、結構感情に任せちゃうところも多いと思う」
怜樹「てかキスしたことはあるんだ」
広夢「実はあるんですよね」

亘「彼女できたことなくてキスはしたことある…か」
徹也「でも飛鳥が言ってたけど、山岡って多分大人しいから出会いがないだけで、いざその時が来たら結構すごそうって」
広夢「それよく言われる。中学の人達に。」
亘「うちの部活で言うと乙也みたいなのか」
怜樹「確かにあいつはそうかもしれないな」


もし今後、山岡くんにこういう話があったら、どんな話をするんでしょうね。というか、彼にどう言うことが起きてるんでしょうね。



亘「でも山岡って周りみんな恋愛してるのに置いてかれてる感とか全然ないの?とは思う。睦巳とかすごい焦りあるし」
広夢「別に…恋愛って無理してするもんじゃないしょ。自分のペースで。でも俺結構理想高いだけだと思うけど、好きな人もできないのは。」
怜樹「え、まって、山岡の好みが気になる」
徹也「確かに聞いた事ないかも」

広夢「見た目だったら身長低めで可愛らしい感じの人が好きかもな。女テニでいったら東山ちゃんとかみたいな雰囲気の。」
徹也「あー、言いたいことわかる。女子っぽい女子って感じ?」
広夢「そう。あと内面だと、自分のことしっかり理解してくれる人がいい。でも俺自身がそもそも女子とあんまり話さないから、そういう人がいないだけなんだけどね。」


でも多分、これだけじゃないと思いますけどね、山岡くんの理想が高い理由というのは。


怜樹「やっぱそういうのって考えちゃうの?女子と話してる時とか」
広夢「結構ね。っていうのも、俺自身が心開いてるかそうでないか、ってところから始まるかも。」
徹也「逆に部活のヤツら見てて、みんな惚れっぽいなって思ってそう」
広夢「正直思ってるというか、それが羨ましいな、とは思う。一目惚れとかしてみたいわ。どっかの誰かさんみたいに」
徹也「俺の方見て言うな」


と山岡くんは、先程言った、初恋の女の子の写真を見せた。とはいえ、インスタのページだけどね。


広夢「これ、さっき言った、初恋の子。この写真の左側。」
亘「え、めっちゃ可愛い。」
広夢「でしょ。でもこの子以上に可愛いなって思った女子に出会ったことはない。だから、それを超える人が現れない限り俺に恋愛は無理かもしれない。って思う。みんなよりそういうとこひねくれてるから。」
怜樹「山岡はもうこの子のことはケジメついたの?」

広夢「最近ね。この前帰省した時に会って、本当にその件以来に話したんだけど、その時全部話してスッキリした。だから今みんなに言えてるんだけどね。」
亘「なら良かった」
広夢「相手もちょっと前まで付き合ってた人と別れたばっかだから、相談にのりつつ、だけど。でも俺はもう、この子とのことは良い思い出に残すつもり。」
徹也「てかもう結局は山岡は恋愛相談役で定着してるな」
広夢「それな。」


結構、思ったたことはハッキリ言うタイプの山岡くん。だからなのか、恋愛経験はみんなよりなくても、恋愛相談を受けることが多いし、皆を納得させるような事も沢山言ってくれる。


亘「じゃあ俺も何かあったら頼むよ山岡。」
広夢「意図的に相談はやめてくれ。その場にいたら相談乗るくらいでな」
怜樹「でも確かに山岡に話すのってすごい安心感ある。人間性がっていうの?」
広夢「え、ありがとう。でも俺、自分のことよりも人に手を貸すほうが多いし、結局そういうポジションなのかなって。思う。部活でも中学の時そうだった。めちゃくちゃ長江の相談乗ってたもん、あいつ部長だったし聞かない後輩ばかりだったしで」

怜樹「いや今の部活でもそうじゃん」
徹也「でも飛鳥の影響はあるかもしれないな」
広夢「そんな気はする。1年の時の飛鳥ものすごく苦しんでたもんね。部活面でも学校面でも」
徹也「そういえば1番実家帰りたいとか言ってたもんなあいつ」
亘「今じゃ全然そんなことないのにね。というか最初の頃の大橋小松って、練習良くて試合でダメなこと多かったもんね」


今は頼れるチームメイトの大橋岳人や小松飛鳥も、1年生の時に比べればだいぶ成長したと言う。



徹也「思ったけどあと1年でみんなバラバラになるって実感無いよね」
広夢「ほんとね。3年生の部活悔いなく終わりたい」


ということで、この日の夜も楽しんだようです。
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