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ルーア・Я・クールブリーズ(Я様)

おまけ。

「骨臭い…骨臭いわ!ルーア、アンダーテイカー来たでしょ!」

「さぁ、知らないねぇ」

そこへ、携帯に瞳を落としながら、ノインが入ってきた。

「ルーア先輩、グレルさん知りません?今日女子会の筈だったのに、連絡が…」

それを聞いて、アリスが色を変えない訳もない。

「女子会!女子会ですって?!何で後輩のアンタが同期のアタシを差し置いて、グレルと女子会なのよ!」

アリスはノインに飛び掛って、キリリと襟元を締め上げた。

「キャッ!助けてくださいルーア先輩~!」

ルーアはおもむろにノインのフリルスカートの中へ手を突っ込むと、ガーターベルトに装着されていた銃を取り上げ、もがく彼女の手にそれを握らせた。

──ジャキッ。

「全くうるさい小姑ね!そんなだから、グレルさんに煙たがられるのよ!どっちがグレルさんと女子会するか、ロシアンルーレットで決めても良いのよ?!」

アリスの眉間をポイントして、ノインが怒声を上げた。銃を持ったノインの台詞は本気なのが分かるので、アリスもタジタジと身を引く。ルーアが薄く笑った。

「今頃は、ひとつの棺に入ってる頃だろうよ。ちょっと手狭だけど、上下に重なれば訳はない、ヒッヒ…」

「上下ーっ!それってどういう事よ、見なきゃ分かんなーい!!」

多少変態の気があるアリスは、愛するものの密会を覗きたいと言う。ノインが銃を、ルーアが生物骨格標本図鑑を手にして、死神図書館を飛び出していくアリスを見送った。ポツリとノインが漏らす。

「泣きながら帰ってくる方に5ポンド」

「じゃあ私は、一緒の棺に入ろうとして、グレルのパンチ食らって痣作って帰ってくる方に10ポンド」

ルーアも乗った。だがこの賭けの勝敗は、一晩経たねば分からなかった。何故なら葬儀屋に入った途端、アリスは別の”お客さん”と一緒の棺に閉じ込められてしまい、朝まで睦み合うアンダーテイカーとグレルの声音を聞かされ続けたからだ。

”お客さん”と一緒だった事も手伝って、蒼白な顔で出勤してきたアリスを見て、二人の賭けはお流れとなったのであった。

おまけ終わり。
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