クロダ・ブラウン(あいみ様)
オマケ。
研究室からエリックとアランが出てきた。ここ十日ほど張り詰めていた緊張の糸は切れ、穏やかに肩を並べて笑い合う。恋人同士の甘い雰囲気が、ブラウンには羨望の的だった。
(良いなあ……。オセロ先輩、オキシトシンの事しか考えてない、恋愛音痴だから)
何となく眺めていると目が合って、彼らはブラウンの元にやってきた。デスクに着いているブラウンの耳にだけ聞こえるように、二人は身を屈めて囁いてくる。
「ブラウンさん、オセロさんが大事な話があるってよ」
「茶化さないで、ちゃんと聞いてあげてくださいね」
「え?」
何故二人からそれを聞かされるのか分からずに、ブラウンは不思議に疑問符を上げる。
(大事な話? 何だ?)
「ブラウンチャン!」
「そらきた」
研究室から上がった声の方を見ると、見た事もないくらい真剣な顔のオセロが、涙目で睨み付けるようにブラウンを射抜ていた。頬は薔薇色に染まっている。
(何あれ……色っぽ過ぎる!)
ブラウンは鼻血が出そうな気がして、思わず革手袋で鼻を覆った。
「お幸せに」
アランが笑顔で残していって、ブラウンはようやく、これから何が起こるのか意識する。
(オセロ先輩! 反則!!)
ブラウンも耳まで赤くなりながら、研究室という密室のヒトになる。六十年越しの想いがまさかこんな形で遂げられる事になろうとは、とエリックとアランに感謝する余裕もなくブラウンは混乱していた。オキシトシンは、この夜大量に分泌される事になる。
オマケ終わり。
研究室からエリックとアランが出てきた。ここ十日ほど張り詰めていた緊張の糸は切れ、穏やかに肩を並べて笑い合う。恋人同士の甘い雰囲気が、ブラウンには羨望の的だった。
(良いなあ……。オセロ先輩、オキシトシンの事しか考えてない、恋愛音痴だから)
何となく眺めていると目が合って、彼らはブラウンの元にやってきた。デスクに着いているブラウンの耳にだけ聞こえるように、二人は身を屈めて囁いてくる。
「ブラウンさん、オセロさんが大事な話があるってよ」
「茶化さないで、ちゃんと聞いてあげてくださいね」
「え?」
何故二人からそれを聞かされるのか分からずに、ブラウンは不思議に疑問符を上げる。
(大事な話? 何だ?)
「ブラウンチャン!」
「そらきた」
研究室から上がった声の方を見ると、見た事もないくらい真剣な顔のオセロが、涙目で睨み付けるようにブラウンを射抜ていた。頬は薔薇色に染まっている。
(何あれ……色っぽ過ぎる!)
ブラウンは鼻血が出そうな気がして、思わず革手袋で鼻を覆った。
「お幸せに」
アランが笑顔で残していって、ブラウンはようやく、これから何が起こるのか意識する。
(オセロ先輩! 反則!!)
ブラウンも耳まで赤くなりながら、研究室という密室のヒトになる。六十年越しの想いがまさかこんな形で遂げられる事になろうとは、とエリックとアランに感謝する余裕もなくブラウンは混乱していた。オキシトシンは、この夜大量に分泌される事になる。
オマケ終わり。
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