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連載【12月のDiary】

1月1日(日)

 眠れないから、アランちのローテーブルでこれを書いてる。
 アランは気持ち良さそうに寝ているが、俺は寝るどころの騒ぎじゃない。
 3メートル離れたところに、アランが寝てる。無防備に、パジャマで。
 酔っていたら、襲ったかもしれない。
 吞む前に、泊まることを決めていたから、全く酔えなかったのが幸いした。

 1月1日がふたりの記念日だなんて、覚えやすくてたすかるな。なんて、暗闇の中でひとり小さく笑ったりする。
 愛してる。アラン。
 目は冴えていたが、身体が反応している訳ではなかった。
 初めて、欲望ではなくヒトを愛する気持ちが分かる。

 アラン。これから、永遠といわれる死神の長い人生を、お前とふたりで越えていこう。
 お前のためなら、何でも出来そうな自分が恐いくらいだ。
 お前は死神にしては珍しく少し身体が弱いから、もし万が一お前が先に死んだら、氷の頬に1度だけキスしてあとを追おう。
 お前をひとりにはさせやしない。永遠に。
 神は当てになりやしないから、お前に誓う。一生涯を、共に。アラン。
 2023年からのこの手帳には、きっとお前のことばかりが書かれるのだろう。

End.
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