絡めた指がほどける前に(キバダン/死ネタ)
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● キバダンで「絡めた指がほどける前に」をお題に描いて(書いて)ください。
予感はしていた。
現実になる前から思っていたことだ。ライバル、親友、そして恋人。そのどれもが不確かで曖昧な関係だ。ガラルにはパートナー制度もあるけれど、俺らは顔を出して働く職種でスポンサーが付いている以上、それは叶わなかった。
ダンデは齢10歳の子供に敗れた。半年前のことだ。
それから彼はチャンピオンからオーナーへと変貌を遂げ、空へ向かってそびえ立つタワーの頂上に君臨している。今なお、王であるかのように。
ライバルでしかなかった頃からそうではあるが、ダンデは恐ろしいほど傍若無人で、自分の希望は全て通ると思っている。ライバルだけの関係から、親友、果てには恋人にまでなって、少しづつ俺の意見も尊重してくれるようにはなったものの、落とし所は「折衷案“若干ダンデ寄り”」が常だった。
ルリアはいつも呆れてたし、ダンデの幼なじみであるソニアさんも度々注意をしていたみたいだけど、俺はそれでもよかった。今思えば俺ごときがダンデを縛れるはずがないと考えていたのかもしれない。
連絡は途絶えた。迷子の達人が今日もネットニュースを騒がせて、元気な姿を世間に公開していたのは知っている。2週間前にはエキシビジョンマッチでも戦った。まぁ、負けたんだが。
ダンデの告白から始まったこの関係は、途中から俺が繋がなければ途切れてしまう関係になった。それに気づいていても必死になって縋った。気が付けば、俺の方が夢中になっていた。
馬鹿みたいだ。こんなに溺れて。いつもの王様の気まぐれだったというのに。
このままじゃ破局、最悪自然消滅だろう。というか後者の確率が圧倒的に高い。
「それは嫌だよなぁ」
一度も勝ったことのないライバルで、長いこと会ってない親友で、連絡もしない恋人。俺らの関係はすでに破綻していると思う。でもまだ奪われてはいない。次のライバル、親友、恋人が現れるまではその席は俺のものだ。
部屋の整理はした。引き継ぎに必要な書類は作った。ポケモンたちもジムに預けている。
ダンデ、お前は知らなかったかもだけど、お前は俺の全てだったんだぜ。
俺は飛んだ。
予感はしていた。
現実になる前から思っていたことだ。ライバル、親友、そして恋人。そのどれもが不確かで曖昧な関係だ。ガラルにはパートナー制度もあるけれど、俺らは顔を出して働く職種でスポンサーが付いている以上、それは叶わなかった。
ダンデは齢10歳の子供に敗れた。半年前のことだ。
それから彼はチャンピオンからオーナーへと変貌を遂げ、空へ向かってそびえ立つタワーの頂上に君臨している。今なお、王であるかのように。
ライバルでしかなかった頃からそうではあるが、ダンデは恐ろしいほど傍若無人で、自分の希望は全て通ると思っている。ライバルだけの関係から、親友、果てには恋人にまでなって、少しづつ俺の意見も尊重してくれるようにはなったものの、落とし所は「折衷案“若干ダンデ寄り”」が常だった。
ルリアはいつも呆れてたし、ダンデの幼なじみであるソニアさんも度々注意をしていたみたいだけど、俺はそれでもよかった。今思えば俺ごときがダンデを縛れるはずがないと考えていたのかもしれない。
連絡は途絶えた。迷子の達人が今日もネットニュースを騒がせて、元気な姿を世間に公開していたのは知っている。2週間前にはエキシビジョンマッチでも戦った。まぁ、負けたんだが。
ダンデの告白から始まったこの関係は、途中から俺が繋がなければ途切れてしまう関係になった。それに気づいていても必死になって縋った。気が付けば、俺の方が夢中になっていた。
馬鹿みたいだ。こんなに溺れて。いつもの王様の気まぐれだったというのに。
このままじゃ破局、最悪自然消滅だろう。というか後者の確率が圧倒的に高い。
「それは嫌だよなぁ」
一度も勝ったことのないライバルで、長いこと会ってない親友で、連絡もしない恋人。俺らの関係はすでに破綻していると思う。でもまだ奪われてはいない。次のライバル、親友、恋人が現れるまではその席は俺のものだ。
部屋の整理はした。引き継ぎに必要な書類は作った。ポケモンたちもジムに預けている。
ダンデ、お前は知らなかったかもだけど、お前は俺の全てだったんだぜ。
俺は飛んだ。
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