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「いやー、死ぬかと思った!」
翌朝慶次は朝食の席に居た。きちんと身なりはしていたが、よく目を凝らして見て見れば傷が沢山その体についている
勿論その傷は出会った時には無かったので、昨日の夕刻に成実にやられたものだと分かる
夏にそんな格好暑くない?と思いたくなる様な服を着て、茶碗を持ち、中の米を口へと掻き込む。食べ方は偏っておらず、ご飯・おかず・汁物をバランスよく食べている。やはりそこそこに育ちがいいのだろう。マナーも有る様だ
「やっぱここの飯いいなー。まつねぇちゃんの飯には勝てねぇけど!」
そして一言多いのであった
「ha!当たり前だ。献立は俺がbalance良く考えてんだ。野菜は小十郎の野菜だしな」
さもそれが当たり前と言わんばかりに政宗は言った
確かに小十郎の作る野菜は手塩にかけて育ててる為かとても美味しい
「…」
「口開けっ放しはやばいだろ凪」
「!」
慶次の豪快な食べっぷりに凪は口を開けて見ていた
慶次の食事は見ていて気持ちの良い食べ方だった
■■■■■■■■
「で、昨日は聞けなかったが何の用事で来た」
食事後、膳を全て女中が下げ一緒に食事をとっていた家臣達(と言っても2人だけなんだけれど)も朝の務めに出た時政宗は今が最良のタイミングと言わんばかりに切り出した
「あーうん。また匿って欲しい」
胡座をかいて慶次はそう言った
“また”と言うのはどういう事だろうか
以前にも一度あったのか
「今度は何だ」
「利のいつもの服隠したら追いかけられた」
「ahー…‥、あのほぼ裸同然のをか」
「だって、兵士の皆から“殿に普通の服を着てもらえる様にしてもらいませんでしょうか”って泣きながら言われたらどうにかするしかないじゃん」
だからって隠すな
他の服を薦めろ
「で隠したのはどうした」
「隠したっていうか」
慶次は頬をかきながら、言いにくそうに言った
「今持ってるんだよね」
「何処に」
「俺の荷物の中に」
あぁやっぱりとその場に居た人間は思った
持ってるんだよね。と言われたら相場は身に着けているか、荷物と一緒か
「取り敢えず匿って!」
ぱんっ!と両の手を合わせて政宗に懇願した
はぁ、と成実は溜め息を吐いて静かに立ち上がった
成実の隣りに居た凪は何だろうと成実を見る
呆れ顔だった
「付き合ってらんねー。悪い一抜け」
ひらひらと手を振りながら退室する成実
それを咎めようとは誰もせず見送る
「っとお前もこんな茶番に付き合うな」
未だそこに座っていた凪の隣りまで成実は戻り、腕を掴み立ち上がらせた。そのまま引っ張られて部屋を出る
「お前成実に何したんだ」
成実の態度に呆れた顔をする政宗
慶次はうーんと唸ると頭を傾げた
「何か嘘吐く奴は嫌い…って言ってた」
「何したんだ本当に」