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あなたの名前
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「………」
それは予感
予感にしては、はっきりと感じられるもの
「姉貴…?」
「あぁ、ついに、きた」
砂浜に腰をおろし座っている女は、潮風に髪をなびかせて、そういった
「姉貴が言うなら、そうなんだろうな」
「一夜、」
潮風が、やんだ
「ようこそ、鬼の城へ。歓迎するぜ」
「お久し振りです、元親さん」
海から降りて直ぐに城についた
多少城としてはどうなんだコレ。と思いながらも辺りを見渡せば、巨大な絡繰り兵器が存在していた
…これが噂の金喰い兵器
兄がそういえば…
“ロボットってのはな、男のロマンだ。ロマン。ガン●ムとかエ●ァとか、最高だろ”
なにがロマンなのかは未だに分らないが、こう言うのを男は好むんだなと幼い頃に理解はしていた
が、この絡繰り兵器は些か兄の言うロマンの欠片は無さそうだ
兄の言うロマンは、多分自身がそう言うのに乗って操縦するものだと思う
「噂には聞き及んでおりましたが、凄い武器ですね」
鬼庭は目の前にある兵器に目を輝かせた
…騙されちゃ駄目、鬼庭さん!
その兵器、壊れたら修理費馬鹿にならないし、作るのだって馬鹿にならないんだから…!!
「まぁ野郎ばっかだとな、こんなんばっかつくっちまうからな」
兵器をパシパシと叩く元親
誇らしげなその顔は、眩しかった
「ま、上がれや。交易品の確認をしようぜ」
「あ、はい」
元親の後を二人は付いて行った
城は、風通しが良く海に面して居る為、遥か彼方の水平線が見えた
ちらほらと小さな漁船も見える
広い場所に出ると、奥州から持って来た交易品がそこにはあった
交易品の品物と数
それらを書いた紙が元親に渡される
「…」
「前回約束をした品物です。こちらには、滅多に流れて来ないものも多少入ってます。それから殿より之を預かりましたので、お渡しします」
鬼庭は、書状を元親に渡すと何歩か下がった
元親はその書状に目を通す
「あの野郎⋯。之に答えなきゃ鬼の名が泣くぜ…!!おい!野郎共!」
元親は家臣を呼ぶ
「「「ヘイ兄貴!!」」」
紙に、さらりと筆を滑らせて文字を書く
「交易品にこいつを追加しろ。出来るな?」
「兄貴の頼みっすから!!二日三日ありゃ用意しますぜ!!」
「よし、それでこそ俺の手下だ!頼むぜ?」
「任せてください、兄貴!」
「おメェらに渡す奴ァ、一応用意は出来てるが伊達の野郎、色を付けやがってな。このまま色を付けねぇで、おめぇらを帰したとあっちゃ、鬼として情けねぇ。それなりのモンを用意させる。二日三日掛かるが、それ迄此所に滞在しちゃくれねぇか?」
「えっ!?殿、約束の品になにか追加で入れていたんですか!?」
「あぁ」
「殿ぉ…!!」
「あははー。政宗さん…」
思わぬ事が起きてしまった
すぐ奥州に帰れない
「ワリィな。用意出来るまで俺の国を見せてやる!」
「はぁ…」
四国に滞在
それは私にとって、帰れる為の手掛かりとなる出会いが待っていた
そんな事
この時点じゃ知らなかったけれど
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